盛岡タイムス Web News 2011年 6月 26日 (日)

       

■ 平泉が世界遺産 復興への大きな希望に

 パリで開かれている国連教育科学文化機関(ユネスコ)の第35回世界遺産委員会は25日、世界遺産の新規登録案件の審査を再開した。「平泉の文化遺産」の審査は日本時間の26日未明から早朝に行われる見通し。ユネスコの諮問機関、国際記念物遺跡会議(イコモス)は登録がふさわしいとの勧告を出しており、登録は確実とみられる。「平泉」は08年に続く再挑戦。登録が実現すれば、国内では「石見銀山遺跡とその文化的景観」(島根県)以来4年ぶり12件目の文化遺産となる。

 県庁では25日夜から、菅野洋樹県教育長ら県教委生涯学習課の職員5人が待機。パリとメールや電話でやり取りしながら吉報を待った。

  県教委などによると、新規登録物件は35件(自然遺産8件、複合遺産3件、文化遺産24件)。25日は結論を持ち越した自然遺産1件の審査から始まり、複合遺産、文化遺産の順で審査が進んだ。「平泉」の審査は当初、文化遺産の11番目の予定だったが、順番が早まった。

  日本政府が提出した推薦書は「平泉|仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群」。構成資産は中尊寺、毛越寺、観自在王院跡、無量光院跡、金鶏山、柳之御所遺跡の六つ。奥州藤原氏が仏教に基づく理想世界「浄土」の実現を目指して造営した寺院、庭園などで、建築・庭園の分野における人類の歴史の重要な段階を示すと主張した。

  本審査の決議は▽登録▽情報照会▽登録延期▽不登録|の4段階。イコモスは柳之御所遺跡を構成資産から外すことを条件に、「登録」すべきと勧告していた。本審査で登録勧告が覆った例はほとんどなく、登録は確実として関係者らが審査結果を待った。

  パリでは日本政府代表団の木曽功ユネスコ日本政府代表部特命全権大使をはじめ、達増知事、菅原正義平泉町長、県教委生涯学習文化課の中村英俊文化財・世界遺産課長ら本県関係者も審査の行方を見守った。

  登録が決まったあとには達増知事もスピーチし、東日本大震災津波からの復興のシンボルとして平泉の価値を世界にアピールする手はずになっている。

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