盛岡タイムス Web News 2011年 9月 5日 (月)

       

■ 被災者に中古車を ボランティアが活動

     
  車を届けるボランティア事務局の大西尚樹さん(左)と車を受け取った山田町の被災者(写真は大西さん提供)  
  車を届けるボランティア事務局の大西尚樹さん(左)と車を受け取った山田町の被災者(写真は大西さん提供)  
  盛岡市の山本みゆきさん(34)ら有志6人で結成したボランティア団体「車を届けるボランティア」は、震災津波の被災者に中古車を無償で贈る活動に取り組んでいる。状態の良い中古車の無償提供を全国に呼び掛け、8月までに約60台を岩手県や宮城県の被災者に届けた。いったん活動を休止していたが9月から軽自動車に絞って、無償提供車の募集と被災者からの申し込み受け付けを再開。「日々の暮らしに欠かせない車を提供することで生活再建を後押ししたい」と広く協力者を募っている。

  車を届けるボランティアは山本さんが発案。初めは個人でほそぼそと活動していたが、ブログを見て共感したボランティア経験者らが仲間になり、車所有者の善意と被災者をつなぐシステムを整えた。現在、無償提供を呼び掛けているのは国産の軽自動車、軽トラック。車検が半年以上残っていて、走行に問題がない状態のもの(今すぐ車検に出しても検査を通過する程度以上)。
原則として車の提供者が盛岡まで自走。スタッフが名義変更を行い、被災者が盛岡まで車を受け取りにくる。

  被災者の負担は名義変更に関わる諸費用約3千円のみだが、車を受け取りに来られない場合は、沿岸部まで届けるスタッフの片道分の交通費を負担する。贈与契約書を交わすなど専門家のアドバイスを得て、トラブルを防止するための措置も講じた。

  津波で大きな被害を受けた被災地は店舗や医療機関が点在。交通機関の復旧も遅れており、車がなければ生活は不便だ。手ごろなはずの中古車の値段も高騰し、家財や仕事を失った被災者の経済的な負担は大きい。

  5月からの活動で現状を訴えたところ、「高齢のため、使っていない車があるので寄付したい」「被災者の顔が見える支援をしたい」など予想以上の反響があり、関東圏の車のオーナーを中心に約70台の支援申し込みがあった。遠地からの車の移動は負担も大きいため、県内や隣県から提供されれば助かるという。

  被災地での、ボランティア経験が豊富な事務局の大西尚樹さん(38)は「これからは仕事や生活をサポートするソフト面での支援が重要になると思う。車があれば生活にゆとりができ、次の仕事を探す上でも役立つ」と協力を呼び掛ける。

  山本さんは「被災地では車がなければ生活はとても不便。小さな団体でやれることは限られているが1台1台、丁寧に対応していきたい」と話していた。

  車の提供、受け取りの希望など詳しい問い合わせはhttp://car.tank.jpへ。

本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします