盛岡タイムス Web News 2011年 9月 6日 (火)

       

■ 〈イタリアンチロルの昼下がり〉130 及川彩子 夏のピザ・カルゾーネ

     
   
     
  世界中で広く食べられているイタリア・ナポリ生まれのピザ。小麦粉、イースト菌、オリーブ油などをこねた生地に、トマトソースを塗り、野菜・肉類・チーズなどをのせて窯で焼き上げます。紀元は、エジプトの丸パン。

  今は日本でも、宅配ピザのバイクが町を走り、スーパーにもさまざまなピザが並んでいます。

  アメリカ生まれの「ピザパイ」が普及し始めたのは70年代。イタリア系移民がアメリカにピザを導入したのが19世紀。シカゴで、ピザ味に焼いた厚いパンが人気を呼び、宅配システムを取り入れて独自の発展を遂げたのです。

  麺棒を使わず、手で伸ばすため、中心部が薄く、縁が厚めの円形ピザ。本来、ナポリピザ協会が定める生地は、直径35aで、中心部の厚さ4_、縁1a。協会が認める味も、トマト・バジリコ、モッツァレラチーズの「マルゲリータ」と、港町ナポリならではの、ニンニク・トマト・魚介類を盛った「マリナーラ(船乗り)」の2種類。

  一方、北イタリアでは、縁が5_以下の超薄型ピザで、チーズ類や具も豊富。それらは、ミラノ風と呼ばれています。

  また、手軽な冷凍ピザは出回っていますが、イタリアには宅配システムはありません。日の長いバカンスシーズンの夕食時ともなると、近所のピザ屋にお使いに走るのが子どもたち。家族分の枚数を注文して待つこと10分…焼き立てを駆け足で持ち帰り、各家庭でゆっくり楽しむのです。

  その暑い夏にお薦めなのが、カルゾーネ(長ズボン)と言われる半径型のピザ〔写真〕。円形を二つ折りにして焼いたもので、袋状なので冷めにくく、流れ出す熱々のチーズに具を絡ませて味わいます。

  熱い物の苦手なイタリア人ですが、暑さを吹き飛ばすカルゾーネは、夏の夜の風物詩。でも、いくら暑くても、日本人好みのタバスコは、イタリアのピザには禁物です。


本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします