盛岡タイムス Web News 2011年 9月 9日 (金)

       

■ 一部でまた買いだめの動き スーパー店頭、特銘柄の米が不足に

     
  純情米いわての出荷作業  
 
純情米いわての出荷作業
 
  県内の店頭で銘柄によってコメ不足が起こっている。盛岡市内のスーパーでは数量を制限して販売したり、産地を広げて対応するなどして品切れを防いでいる。放射能汚染の危機感から一部の消費者が買いだめに走ったため。全国的に8月上旬から起こり、福島原発事故の影響を受けない2010年産米に買い手が集まった。県は今年のコメの放射性物質を調査中で、農家の出荷にストップを掛けている。このため新米の安全性が確認されるまで、品薄は続くとみられる。

  米卸の盛岡市湯沢の純情米いわては8月上旬の2度にわたり取引先に販売制限を掛け「ひとめぼれ」を9割カットした。熊谷修一常務は「お盆商戦の影響はあったが、異常な出方だった。10袋、20袋買ったりする人がいて、当初1週目で済むかと思ったが2、3週で1カ月の原料を全部充てた」と話す。人気銘柄の「ひとめぼれ」は取引先の前年8、9月の実績に対して9割の供給を削減した。他の銘柄も5割カット。代わりにブレンド米などを充てている。「物が無いわけではなく、2週間くらいのヒートアップは今越しているが、いつも買っている銘柄が店にないので不足感を感じていると思う」と話している。

  3月の震災に際して支援米を500d以上出荷したことも響いて、新米との端境期が近くなるにつれ原料が不足している。新米は県の放射線検査の結果待ちで、製品の出荷は10月上旬にずれ込む可能性があるという。

  スーパーの店頭では在庫確保のため、数量制限の札を出す店が出ている。いわて生協は「2010年産米が少なくなり数量制限を設けているが、うちは共同購入に回す分が多いし、産直米の割合が高い」、ジョイスは「数量制限は社として特にしていないが、入荷状況が不安定なので店によって判断しているところがある。ブレンド米や南の方で今年できたコメも販売しており、今月末に岩手、秋田産が入れば状況が変わるのでは」と話している。

  県は5日から新米の放射性物質調査を始め、農家に対しては結果が出るまでコメの出荷、販売などを行わないよう求めている。県農林水産部農産園芸課の小野正隆水田農業課長は「できるだけ収穫、出荷で農家に迷惑がかからないよう卸との取引に遅れがでないようにしたい。震災以降の国の見通しではコメの量が不足するとは考えておらず、全体の需給動向でコメが店頭から無くなることはない。報道されている買い占めはあるが、店頭の精米されたコメを貯めても保存が大変。2010年産米は不足することはない」と話し、消費者には冷静な対応を求めている。

本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします