盛岡タイムス Web News 2011年 9月 17日 (土)

       

■ 〈東日本大震災〉東北の大学は復興支援に何をしたか 県立大学で取り組み発表

 東日本大震災復興支援の取り組み発表会(公立大学協会北海道・東北地区協議会主催)が15日、滝沢村の県立大学で開かれた。同協議会の会員ら約70人が出席。岩手、宮城、福島の3県の公立大学がこれまで取り組んできた災害復興に向けた支援を紹介した。

 宮城大学看護学部の塩野悦子副看護学部長は「宮城大学の災害支援活動」と題して、同大の取り組みを報告した。全学的な取り組みとしては仙台市、石巻市に学生ボランティアを派遣し、泥出しやがれきの処理、家財道具の整理などを行った。3、4月の休日を利用した活動には有志の学生110人が参加し、計21回で延べ600人以上が携わった。

  同大では震災前から宮城県内の自治体と連携を結んでおり、震災発生後には南三陸町、大崎市で復興計画策定への支援を行った。南三陸町では、震災復興計画策定会議の各部会に同大学が参加したほか、町民がグループワークを行う町民会議や地区懇談会のファシリテーターを務めた。学部ごとでは看護学部が、教員チームによる健康支援活動、震災被災者と支援者における疲労適正評価と疾病予防支援、医療品の物資支援などを行った。

  県立大学社会福祉学部の山本克彦准教授は、現在も活動中のいわてGINGANETプロジェクトの中間報告を行った。同プロジェクトは公立大学協会の支援で、全国の大学生が長期休暇を利用して被災地にボランティアに入るシステムを構築するもの。県立大学学生災害ボランティアセンターは、現地での学生ボランティアの受け入れ体制の整備を行っている。

  今回の発表会では全国の学生ボランティアが現地で活動する様子を映像で紹介した。現地では応急仮設住宅における新たな関係づくりとしてお茶っこサロンを開催したり、学生が子どもの遊び相手や学習支援を行うことで子どもの居場所づくりにつなげる活動をしている。

  参加した学生たちのつぶやきも紹介。「被災者のためとは何なのか?自分たちにできることは何なのか?」「私たちにとっては4日間でも、住民の方々にとっては1年であり2年である。点と点をつなげて線にしていく。その作業はボランティアを自己満足で終わらせないために必要不可欠」など、そこからは悩みながらも懸命に活動している様子が見て取れた。

  山本准教授は「教員として何をすべきかと考えたときに、彼らが思いを形にできるような活動をいかに形作るか。学生自身が持っている力は、若さ、体力、やるき、さまざまあるが、長期的な休み等に滞在しながら十分なマンパワーとして現地を支援できるメリットを感じている」と話し
た。

(泉山圭)


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