盛岡タイムス Web News 2011年 9月 21日 (水)

       

■ 住宅地は最大の下落率 2011年度地価調査結果

 県は21日付県報で2011年度地価調査結果を公告した。住宅地は11年連続の下落で調査開始以来で最大の下落率、商業地は18年連続の下落。東日本大震災津波による地価への影響はあるものの、大半の浸水地域で調査休止や選定替えとなり、全容の実勢把握はできていない。県内の1平方b当たりの平均価格は住宅地が2万6700円、商業地が5万3000円。東北の県庁所在地では住宅地で仙台市が前年度と同じ下落率に対して盛岡市は7・1%低下から6・6%低下へ下落幅が縮小した。それ以外は、前年度から拡大した。

 地価調査は国土利用計画法施行令に基づき、地価公示とともに土地の正常な価格を示すことで一般の土地取引価格に対して指導を与えることなどによって、適正な地価の形成に寄与するのが目的。本県の調査は34市町村の385地点を対象とし、7月1日現在で不動産鑑定士の鑑定評価に基づき県が基準値の標準価格を判定した。

  住宅地は人口減少や地域経済の低迷を背景とした住宅地の需要減退、震災の影響などにより下落が継続。前年度より引き続き調査した236地点の平均変動率はマイナス4・7%で1975年の調査開始以来最大の下落率を更新した。

  県内で上昇地点はなく、下落率の最も大きかったのは陸前高田市米崎町字松峰59番7でマイナス16・0%。2番目は山田町、3番目は釜石市と10%以上の沿岸の地点が占め、7番目に岩泉町の地点が入っている。4番目は盛岡市厨川2の4の21でマイナス9・8%だった。

  価格水準で見ると、初めて盛岡駅西口の土地区画整理事業区内で基準値に選定した盛岡市盛岡駅西通2の15の27が8万9500円で1位になった。前年度まで22年連続1位だった盛岡市住吉町8の34は8・3%下落の8万4100円だった。3位以下は前年度より一つずつ順位を下げ、8位に盛南開発地域内の代表的な基準地点として初めて選定した盛岡市本宮3の28の34が6万6500円で入った。

  商業地は空き店舗の増加や郊外型商業施設への顧客流出に伴う既成商店街の空洞化の進展、震災の影響などにより下落が継続。引き続き調査した60地点の平均変動率はマイナス6・4%で前年度のマイナス6・8%より下落率が縮小した。

  県内で上昇地点はなく、下落率の最も大きかったのは奥州市水沢区中町86番マリヤ化粧品店でマイナス11・2%。前年度1位の釜石市上中島町1の1の33ドクターヒューズマンは前年度のマイナス11・3%からマイナス5・7%まで縮小した。

  価格水準の高いのは10位まですべて盛岡市。1位は盛岡駅前通8の17小岩井・明治安田ビルで26万3000円。調査対象となって以来20年連続で1位。10位までに順位に変動はなく、下落率は全て縮小している。

  全国の状況を見ると、住宅地はマイナス3・2%、商業地はマイナス4・0%。三大圏は住宅地マイナス1・7%、商業地マイナス2・2%だったが、地方平均は住宅地マイナス3・7%、商業地マイナス4・8%。東北6県平均は住宅地マイナス4・8%、商業地マイナス4・0%だった。

  ■沿岸市町村

  大津波による被害などで、前年度調査した基準値82地点(林地を除く)のうち、11地点を休止、12地点を選定替えし71地点で調査した。休止と選定替えはすべて浸水被害区域。休止は調査で初めてのことで、近くに選定替えできる適地がなかったため。12地点は浸水区域外から代わりを選定して評価した。

  このため陸前高田市は前年度の住宅地と宅地見込み地の5地点のうち低地の市街地にあった4地点を休止とし高台にある1地点だけの調査となった。大槌町は3地点全てが評価不能となり、1地点を選定替えとし2地点を休止したため変動率を出すことができなかった。山田町も3地点のうち継続は1地点だけで2地点は休止。野田村と田野畑村もともに3地点のうち継続は1地点で、2地点は選定替えで判定した。

  継続調査地点の割合が高かった宮古市や大船渡市、久慈市、釜石市、岩泉町、普代村、洋野町は各市町村の傾向が結果から読み取れるという。

  住宅地は鉄道など交通施設、市役所など公共施設、港湾施設などの都市機能の喪失などによる減価と一般的な需要の減退が相まって下落率が拡大した。平均5・1%(前年度マイナス3・4%)の下落率。

  商業地も住宅地と同様、震災と一般的な需要減退が相まって下落率が拡大した。平均6・6%(同マイナス6・1%)の下落率だった。

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