盛岡タイムス Web News 2011年 9月 29日 (木)

       

■ 米国から手編みマフラー1000本 もりおか復興支援センターに

     
  もりおか復興支援センターを訪れた人にマフラーの説明をするアレキサンダー裕美子さん(右)  
 
もりおか復興支援センターを訪れた人にマフラーの説明をするアレキサンダー裕美子さん(右)
 
  盛岡市内丸のもりおか復興支援センターにアメリカの編み物愛好家から手編みのマフラーなど約1千個が届けられた。「心も体も温かく冬を越せますように。これからもずっと応援しています。愛と祈りをこめて」。マフラーにはメッセージとともに、これから寒い冬を迎える被災者が温かく過ごせるよう現地の人の心遣いが一つ一つに編み込まれている。

  マフラーをデザインしたのは山梨県出身で、アリゾナ州フェニックス在住のニットデザイナー、アレキサンダー裕美子さん(41)。震災後、あまりのショックに体調を崩したアレキサンダーさんだったが「私も何かできるのでは」との思いから日本人好みのデザインを考えて編み物での協力を呼び掛けた。

  4月上旬から自身のブログや仕事でつながりのある手芸関係の出版社を通じて募集した編み物は、毛糸会社や毛糸店がお客さんを集めて作ろうと声を掛けてくれたことで大きく広まっていった。寄せられたマフラーの約9割はアメリカ人が製作したもの。遠くはニューヨークやハワイなど全米各地から届けられた。

  「アメリカはすごくチャリティーが生活に根付いている国」。アレキサンダーさんの周りでもヨガの先生が青空の下でヨガをやろうと呼び掛けて参加者からお金を集めて贈ったり自分の趣味の延長でできることをやっている人が結構いたという。

  編み物はすぐにはできず、少しずつ時間を掛けて編んでいくもの。「月日がたったときに世界では違う次のニュースが流れている。そんな時でも私たちはいつもこのことを覚えていることを伝えたいと思った」。震災の記憶を風化させず、海外からも被災地をいつまでも思い続けていることを編み物に込めた。

  届けられたマフラーは被災者支援チーム「SAVE IWATE」を通じて同センター2階の支援物資提供で配布されるとともに、不定期に沿岸部の仮設住宅や住宅避難者を対象に開催している無料青空市の会場で提供される。

  アレキサンダーさんは「手編みのものだから、これを着けて私たちの気持ちを体に巻くような形で心も温かくなってほしいと思ってみんな作った。あんなに日本のことを心配してくれる人がたくさんいてうれしかった。被災地の様子を伝えるのが私の役目。ここに届いたということを私から報告しないといけない」と話した。


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