盛岡タイムス Web News 2011年 12月 7日 (水)

       

■ 16年国体を開催へ 達増知事が表明、運営方式など課題に

 達増知事は6日、東日本大震災津波で計画通りの開催はできないとの認識を示していた2016年度岩手国体について「県としては開催の結論に達した」と表明した。「今後、速やかに県教委、県体育協会と協議し最終的な結論を出したい」との考えを示した。開催を求める県民の民意をくんだ形だが、災害からの復旧・復興に一層の人的、財政的支援の投入が不可欠で、組織体制の構築が最大の課題。これまでの県直営方式での運営は困難とし「新しい岩手型国体の開催を目指したい」と語った。

  県議会本会議で五日市王氏(民主党)の「予定通りの開催を望む」とする一般質問に答弁した。

  達増知事は「現在、県は復興計画に基づき全力を挙げて復旧・復興に取り組んでいる。そのような中、全市町村や競技団体に対する意向調査では一部の被災自治体から復興後の開催が望ましいという意見はあったものの、延期または中止の意見はなく、16年の国体開催を希望する意見が大勢。県内経済などからも開催要望が出されている。全国からも岩手で開催をという要請もある」と、判断材料を説明した。

  「県としては16年度は本格復興期間の最終年度に当たることから、復旧・復興のシンボルとして国体を位置づけ、開催することが民意にかなうものと判断し、開催の結論に達した。今後、速やかに県教委、県体協と協議し、最終的な結論を出したい」と、開催の意向を明らかにした。

  発災を受け、県や市町村の業務は増大。県は、被災者支援や復旧・復興を最優先とし、復興局の設置など組織や人員配置を見直したほか、行政機能の低下した市町村への支援などに職員を派遣している。さらに不足する人材を他からの職員派遣などで補っている。達増知事は5月に計画通りの国体開催は困難と延期の可能性を示唆し、それを受け多方面から縮小開催を含め16年度開催への要望が上がっていた。

  県では市町村や競技団体の意向把握のため調査を進めるとともに、日本体育協会へ照会もしながら 、縮小開催の可能性についても検討を進めている。この間、県市長会や県内経済団体などからも開催要請を受けてきた。

  開催により復旧・復興に支障の生じることは許されない。達増知事は答弁で「県では他府県からの応援を受けながら復旧・復興を進めている。今後、復興事業が本格化する中、人的、財政的資源をさらに集中して投入する必要があり、そのためには開催に要する人員経費を極力抑制することが重要」と、開催の実現に向けた課題を挙げた。

  そのため「開催とその準備のあり方についても、先催県のように全ての業務運営を県直営方式で行うことは困難と考える。県民、企業、団体などとの協働を基本とすることで、必要な業務についてゼロからのスタートという発想に基づき構築する新しい岩手型国体の開催を目指したい」
と、多様な団体・機関などの協力により組織体制を構築し、人的、財政的課題をクリアしていくスタンスを示した。


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