盛岡タイムス Web News 2011年 12月 9日 (金)

       

■ 復活ほど遠い客足 外国人観光客、震災直後から姿消す

 東日本大震災津波の影響で、岩手県を訪れ、滞在する外国人が減少している。県観光課によると、今年の震災後の第2四半期(4|6月)の外国人観光客の入り込みが、前年同期に比べて9割以上の減となった。その後も平年並みに回復する状況になく、国内観光客の復調傾向に対して、対外的には原発事故の影響が尾を引いた形だ。安全性をアピールする努力も始まっている。

 県のまとめによると県内の外国人観光客の入り込みは2007年が延べで約13万人、08年が約10万人、09年が約9万人。四半期ごとに見ると4|6月は毎年2万人前後の入り込みがあった。今年は3月11日の震災発生から外国人観光客の姿は消え、パーセンテージでは前年比でひと桁まで落ち込んだ。

  県観光課の三浦巧主任は「福島の事故の影響で海外で渡航制限をかけた国があり、その後は解除されつつあるが、まだ継続して残っている国がある。その後の入り込みも、まだ戻っている状況にはない」と話す。

  盛岡市繋の盛岡手づくり村の鈴木英男村長は、「外国人は全く来なくなった。最近、10月ころからようやく来るようになったが、9月まで全くゼロだった。福島の関係で全く来なかった。10月中旬あたりからは、数は減ったが台湾、韓国から見えられるようになった。うれしいことで、安心だからいらっしゃるのだろうから、どんどん来てもらい、安心なのを見てもらいたい」と話す。

  盛岡観光コンベンション協会の藤沢徹コンベンション係長は、「福島の影響で欧米から来る状況にない。中国経済が上向きになっていることから、中国、台湾の顧客を多く抱えた旅行会社や代理店を招いて誘致したい」と話す。14、15日、東京で開かれる第21回国際ミーティング・エキスポで、岩手を売り込み、海外観光客やコンベンションの誘致につなげようとしている。

  県国際交流協会によると観光客のほか、長期滞在者も今年は減少傾向にあるという。昨年12月現在で県内には中国、韓国、米国など5936人の外国人が滞在していた。

  同協会スタッフの船越裕康氏は「おととしと比べても減少していた。震災のあと留学生で帰った人もいるし、逆に来た人もいて相殺された分もあるが、今年はやはり減少傾向が出ていると思う。お国の家の人が心配していることや、ホームステイで交流している人も心配している話を聞く」と話し、原発事故の影響で本県と海外との交流への影響も懸念されている。

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