盛岡タイムス Web News 2012年 2月 18日 (土)

       

■ 学校給食で放射性物質独自検査へ 盛岡圏5市町村も機器購入

 盛岡地域でも学校給食で使用する地場野菜などの放射性物質濃度の検査体制を強化する動きが広がっている。県教委は市町村が学校給食の食材を検査する測定器を購入する場合、経費の半額を補助する制度を導入。これを受け盛岡広域の5市町村も、それぞれ測定器を購入し独自検査を実施する方針を固めた。ただ、測定器を置く場所や検査を実施する職員の配置に苦慮している自治体もあり、検査の頻度や方法には、ばらつきも出そうだ。

 県教委は学校給食の安全性を高めるため、自校で学校給食を調理している11の県立学校に放射性物質濃度の測定器を設置。産直や個人農家から仕入れる野菜類で使用量の多いものを中心に4月から検査を開始する。

  市町村などからは「県が整備する測定器で全県分を検査すべきでは」との声もあったが、国庫補助事業だけでは全県をカバーできないことや、市町村によって既に検査を実施しているところもあるなど状況が異なることから、一律の対応は難しいと判断。県立学校への測定器の整備と市町村の機器購入に対する県単独補助の2段階で、検査体制の充実を図ることにした。

  測定器が設置された県立学校は、他の施設の学校給食用食材の検査も可能な限り対応する。盛岡地区では盛岡視覚支援学校、盛岡聴覚支援学校、盛岡となん支援学校、盛岡峰南支援学校、杜陵高校、盛岡工業高校に機器が設置される予定。

  盛岡市の公立小中学校の学校給食は、小学校30校(中学校併設2校を含む)と都南学校給食センター、玉山学校給食センターで調理している。11年度1月補正予算で市民貸し出し用の測定器6台、農作物用1台に加え、学校給食用の測定器1台の購入を決めた。対象調理場が多いため、検査に携わる臨時職員を雇用し、各校から日替わりで食材を回収し検査する方法などを検討している。共同調理場方式で、すべての学校給食を提供している紫波町、矢巾町、滝沢村、自校調理方式の雫石町でも、県教委の補助事業を活用して測定器を新規導入。設備が整いしだい検査を始める意向だ。

  一方、八幡平市は測定器を導入せず、盛岡市内の県立学校に食材の検査を依頼し、安全確保を図る。同市の学校給食センターの担当者は「給食センターには精密機械の測定器を設置できる場所がなく、職員体制を整えるのも難しい。県北地域の放射性物質の値があまり高くないことや予算も含め総合的に判断した」と説明する。

  県教委によると、これまでに、測定器の整備にかかわる補助金を申請したのは19市町村。16日に盛岡市内で開かれた第3回原発放射線影響対策市町村等連絡会議では「県で統一した検査方法を示すことなく、市町村ばらばらの取り組みでいいのか」との発言や「検査を外部委託した場合も補助の対象にしてもらえないか」との要望もあった。

  県立学校で行われる検査は1日当たり1〜2品目程度を目安とし、結果は1週間分をまとめて翌週、ホームページなどで公表。暫定規制値を超えた食材は、学校給食に使用せず、関係部局と連携し、確定検査など、その後の対策を講じる。

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