盛岡タイムス Web News 2012年 2月 21日 (火)

       

■ 〈イタリアンチロルの昼下がり〉142 及川彩子 漬物・ピクルス

     
   
     
  長年のイタリア暮らしですが、わが家では日本食が欠かせません。手に入らない野菜は、大根・もやし・白菜・ごぼう・里芋・とろろ芋…とさまざまですが、ウイキョー・朝鮮アザミ・ズッキーニ・パプリカなど、日本では珍しい野菜もたくさんあります。

  消化促進効果から漢方薬の材料などに使われるウイキョーは地中海が原産。古代エジプト時代から栽培されてきた、歴史上最も古い作物の一つで、薄くスライスして、サラダと一緒に食べます。

  朝鮮アザミは冬の味覚。長時間ゆでた後、固い葉を取り、茎の柔らかい部分のみを食べます。下ごしらえに手間はかかりますが「これを食べないと春は来ない」とばかりに、八百屋の店先に山積みされています。

  わが家の昼食は、イタリア式のパスタ料理ですが、夕食は御飯とみそ汁。イタリア生まれの娘たちも、梅干や日本の漬物が大好きなので、主人が工夫した、ズッキーニのぬかみそ漬けが定番です。

  西洋の漬物と言われる「ピクルス」は、酢に長時間漬け込んで発酵させるタイプと、酢・オリーブ油・ワインなど保存性のある液に漬けるだけの2種類。どちらも日本の漬物に比べ、酸味の強いものですが、肉料理には抜群の相性です。

  酢漬けのたまねぎ・ミニきゅうり・にんじんなどは、シャキシャキした歯ごたえが持ち味。赤・黄・緑と色鮮やかなパプリカや、トマトのオリーブ油漬けは、しっとりして前菜向き。皿に残る野菜の旨みの染みたオリーブ油も、パンで拭き取り食べるのがイタリア式。

  オリーブの実も、イタリアの食卓に欠かせない漬物です。酢・塩・唐辛子・ハーブ・ミントなどとの組み合わせばかりでなく、実の熟成度による固さ、色なども多種多様〔写真〕。

  梅干代わりのオリーブのおにぎり、炊きたて御飯に、ぬかみそ漬けとピクルス。日伊ミックスが、わが家の食卓です。


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