盛岡タイムス Web News 2013年  7月  17日 (水)

       

■  参院選 岩手選挙区終盤の情勢 平野氏優位、田中氏迫る 吉田氏、関根氏懸命に追う 菊池氏健闘、高橋氏独自の戦い


  第23回参院選は21日の投開票に向け、終盤の戦いに突入した。盛岡タイムス社は有権者を対象にした電話調査と取材で得た情報をもとに、岩手選挙区の盛岡市での戦いの情勢を分析した。無所属現職の平野達男氏(59)が優位に戦いを進め、自民党新人の田中真一氏(46)が迫る。民主党新人の吉田晴美氏(41)と生活の党新人の関根敏伸氏(57)は懸命に追っている。菊池幸夫氏(54)は党の政策を前面に打ち出し健闘。幸福実現党新人の高橋敬子氏(51)は独自の戦い。調査時点で有権者の約4割が態度を決めておらず、最終盤に情勢が大きく動く可能性も残す。

  平野氏は高い知名度と震災復興の実績に支えられ、苦しみながらも優位に立つ。世代を問わず、まんべんなく浸透。特に震災復興を重視する有権者から支持が厚い。復興相などを務め、震災直後から被災地で実務に当たった経験が評価されている。

  無党派層は調査時点で約6割が態度を保留しているが、約3割は平野氏を支持。6候補の中で最も浸透している。自民支持層の一部にも食い込む。

  自身の前回選挙(2007年)は全県で43万票、盛岡市では8万票の大量得票で勝利した。選対の柱だった小沢一郎氏とたもとを分かち、今回が初めて臨む自前の選挙戦。民主党の一部や地域政党いわての県議らが支持を表明し、それぞれの後援会を使って運動を支えるが、全県をカバーする組織はない。3月に突然、民主党離党を発表し、除籍処分となったマイナスの余波もあり、公示後は新人候補並みに街頭演説を重ねている。

  陣営幹部は「過去2回平野さんの名前を書いた人が別の人を支持するには相当の理由がいる。別候補に流れる分は当然あるが、それでも残る」と強気。「被災地の復興はよそ者には任せられない」と訴える。

  田中氏は党本部のてこ入れと厚い組織に支えられ平野氏に迫る。40〜50代の働き盛りの男性に比較的支持が厚く、景気・雇用など経済政策を重視する有権者からは強い支持を集めている。自民支持層の約6割を固めているが、平野氏の浸食を許している。無党派層の支持は伸び悩む。

  岩手を全国の「最重点区」と位置付けた党本部は安倍首相をはじめ、石破茂幹事長、小泉進次郎青年局長ら知名度の高い大物応援弁士を連日、投入。現役閣僚が来県した際は、職域組織の代表が直接、要望できる懇談機会を設けるなど、与党の強みを全面的に生かした作戦を展開している。

  最終盤まで続いて閣僚級が来県予定で、安倍首相の2度目の遊説も計画。21年ぶりの議席奪還を目指して勢いづく。ただ、組織末端からは「要人対応に追われ、地域まで手が回らない」との声も。「地上戦」で足元を固め直すことができるかが勝負の分かれ目となりそうだ。

  吉田氏は民主支持層の6割以上を固め、社民支持層も一部取り込んでいる。女性から支持される割合が高い。連合岩手など労働組合が比例区と連動させた戦いを展開。階猛県連代表の後援会メンバーらも独自に集会を開くなど懸命の追い上げを図る。

  関根氏は生活支持層の7割近くを固めているが、知名度不足が解消されず、盛岡では支持の広がりに勢いを欠く。出馬表明が6候補の中で最も遅かったこともあり出遅れ感が否めない。全面支援する達増知事は13日からの3日間、終日、関根氏と行動を共にし「改革の政治を絶やしてはいけない」と訴えた。18日には小沢代表が県内遊説し巻き返しを図る。

  旧民主支持層は平野、吉田、関根の3氏に割れる構図だが、盛岡地域では同支持層の3分の2が平野氏に流れる様相を見せる。

  菊池氏は共産支持層を手堅く固めている。無党派層にも他の野党候補と同等の浸透ぶり。与党に対する批判票の広い受け皿となっているが、当選ラインはまだ遠い。

  幸福実現党の高橋氏は熱心な支持者への浸透にとどまる。

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  電話調査は12日から14日までの3日間、盛岡市の有権者に対して実施し、「投票に行く」と回答した300人を対象に行った。調査時点で岩手選挙区での投票態度を決めていなかったのは38・7%だった。

  支持政党は自民党が最も多く24・1%。次いで民主党が9・6%、生活の党が6・2%。支持政党なしが48・0%だった。
  前回10年参院選の岩手選挙区の投票率は60・36%、盛岡市の投票率は58・69%。


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