盛岡タイムス Web News 2013年  9月  1日 (日)

       

■ 日本人女性で初の委員長 村山優子県立大教授 情報処理国際連合TC委員会

     
  IFIPのTC11委員長に就寝した村山教授(前列、後列は研究室の学生)  
  IFIPのTC11委員長に就寝した村山教授(前列、後列は研究室の学生)  

 県立大ソフトウェア情報学部の村山優子教授(62)が、情報処理国際連合(IFIP)のセキュリティーとプライバシー保護委員会(TC11)の委員長に就任した。7月7日に実施された同委員会内の選挙で選出されたもの。日本人女性として初めてIFIPの技術委員会(TC)委員長に就任した村山教授。「セキュリティーは世界中で成長している分野。TC11もIFIPの中では活発なグループなので、委員長に選ばれたことはとても名誉だと思う。これからの仕事も大変だが、ぜひ頑張りたい」と抱負を語る。

  「コンピューターの速さや効率を追い求めてきたのが20世紀。21世紀は、本当に人の役に立つか、が重要になる」と村山教授。今後は安全なものを安心して使い、不安定なものを不安に思う健全な状態にすることが大切という。そのためには情報処理の知識だけでなく、心理学、経済学、社会学など、さまざまな分野の知識が必要になる。「これまでコンピューターが追い求めてきた速さ、効率は実は提供者側の論理。これからは利用者がハッピーになれるシステムが必要になる」と説く。

  ポリシーはスピード感。「長い時間をかけて100%を作るよりも、今30から50%を作る方が性に合っている」と自己分析する。そのポリシーは東日本大震災で被災した沿岸地方と、技術ボランティアを結ぶコーディネーターとして活動した際も発揮された。

  復興支援を続ける中、情報を正確に伝える重要性を再確認したという。「被災は人権問題と初めて知った。次の世代にどれだけ正確な情報を伝え、悲劇を防ぐか。こういったことを情報処理の分野で実現するのも、被災県から出た私の役目だと思う」と意気込む。

  IFIPは1960年4月、国連ユネスコの提案で組織された。情報処理技術の促進と開発途上国の支援を国際的に推進することを目的としている。56カ国が参加し、3500人を超える産学からの技術者が13のTCや100を超える分科会(ワーキンググループ=WG)で活動している。TC11は情報セキュリティーマネジメントやネットワーク・分散システムセキュリティーマネジメントなど13のWGで構成される。クラウドコンピューティングや情報セキュリティー、プライバシー保護が国際課題となる中、中心的な役割を果たしている。

  村山教授は10年ほど前からIFIPに参加。6年ほど前からTC11の副委員長も務め、2010年には盛岡でTC11の年次会議を開催した。

 


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