盛岡タイムス Web News 2013年  9月  21日 (土)

       

■  温泉打撃、紅葉観光に影響 台風18号の八幡平市被害 松川氾濫で送湯菅切断


     
  松川の氾濫で切断された松川温泉の送湯管  
 
松川の氾濫で切断された松川温泉の送湯管
 

 台風18号による、八幡平市内を流れる松川の氾濫被害状況が明らかになってきた。松川温泉では温泉旅館に濁流が流れ込み、送湯管を寸断、河川敷には松川では見たことがないような巨大な石が散乱し全く違う景観に変えてしまった。書き入れ時の紅葉シーズンを前にしての被害に、温泉の関係者は肩を落としながらも「送湯管さえ復旧できれば、一日でも早く再開したい」と自身を励ますように話していた。

  松川温泉で最も大きな被害を受けたのは松楓荘(高橋晟社長)。台風18号が襲来した16日、川の両岸を大きく削り、数dはある巨石が幾つも流れてきた。岩風呂前にはつり橋があるが、ワイヤーが引きちぎられて落とされたという。

  高橋社長は松楓荘前に積み上げられた座布団、何十`もある体重計などを指さし「これらは運び出したのではなく、廊下を流れて押し流されて出たものばかり。当荘は1743年に開業して私で10代目になるが、こんな被害は聞いたことがない。岩風呂のすぐ横を松川が流れているのを見てもらえば分かるように、危険ならば270年も続けているはずはない」と話し、川から離れた場所にある峡雲荘にお客を避難させ、高橋社長は様子を見守っていたという。

  松楓荘近くにある松川荘にも土砂が流入、源泉から流れてくる送湯管が折れた。松楓荘の高橋社長は「400bの送湯管のうち半分は切断されてしまった。湯さえつながれば営業再開のめどが立つ」と話し、20日に視察に訪れた達増知事に支援を求めていた。

  松川下流の西根地区も氾濫流域では大きな被害を受けている。泥を被った田では登熟した稲が水圧で倒されたり、田の一部が削り取られた場所、道路は陥没や隆起、数十bにわたって流出した箇所もあった。

  八幡平市の状況を20日に視察した達増知事は「報告は受けていたが、実際に見て破壊力のすごさを実感した。被害の実態を把握し、安全の確保を図りながら実態に合わせた調整をし、関係者と役割分担しながら復旧させたい」と語った。被害状況を説明した田村正彦市長は「全力を挙げて復旧に取り組みたい。予算も復旧を最優先にする」と話していた。


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