盛岡タイムス Web News 2013年  9月  24日 (火)

       

■  文化紡いだ1世紀 盛岡劇場で記念式典 平成版「千代顔見」上演


     
   盛岡劇場100周年記念式典で披露された盛岡芸妓による「平成版 花舞台千代顔見」  
   盛岡劇場100周年記念式典で披露された盛岡芸妓による「平成版 花舞台千代顔見」
 

 盛岡劇場開場100周年記念式典(同記念実行委員会主催)は23日、盛岡市松尾町の同劇場で開かれた。満員の約500人が詰め掛け、民間有識者の力で1913(大正2)年に完成してから、市民に受け継がれた文化芸術の殿堂を顕彰し、今後の新たな劇場づくりを展望。盛岡芸妓による「平成版 花舞台千代顔見」も上演された。

  実行委によると、花舞台千代顔見(ちよのかおみせ)は、100年前の舞台開きで演じられた浄瑠璃。盛岡芸妓と7代目松本幸四郎(現在は9代目)が一緒に披露した。

  今回上演されたのは、人間国宝の常磐津英寿師に補作、日本舞踊若柳流4代目家元・若柳壽延師に振り付けを依頼した。盛岡芸妓あき子(猿若阿支)さん、てい子(若柳寿慧)さんが装いも新たな「平成版」の華麗な舞いで会場を魅了した。

  補作は「時はうつりて平成の世も治まりて百歳(ももとせ)を/今に重ねて集いてや舞うて唄いて目出度くも」と、大正、昭和と三つの時代にわたって文化芸術の市民の殿堂である盛岡劇場を象徴する邦舞となった。

  盛岡劇場は第2次世界大戦をはさんで57(昭和32)年に谷村貞治谷村新興製作所社長の手で再興され「谷村文化センター」となった。テレビの普及や県民会館開館に押され、83(同58)年に解体されたが、市により盛岡劇場が現在地に建設され、現在に至る。市文化振興事業団が指定管理者として管理運営している。

  谷藤裕明市長は式典で「谷村文化センターは68(昭和43)年に劇場の活動を終え、地域の熱意を受け、市が現在の建物を建設した。民営、公営の違いはあるが旧劇場の伝統、精神を引き継ぎ新たな劇場として誕生した。100周年は舞台、芸能に強い熱意を持った先人、愛し支えた地域、関係者の熱意と尽力のたまもの」と、謝意を表した。

  同日は盛岡劇場が遊び場だったという県芸術文化協会顧問の斎藤五郎さんが「もりげき百年物語」と題して講話。聞き手はもりおか歴史文化館長の畑中美耶子さん。盛岡劇場通り地域振興会の千葉正会長は来賓祝辞で「これから何をするかが課題で、温故知新が答え。せっかく帝国劇場に次ぐ劇場を造ったのだから新しい文化、芸術が盛岡に再び花を咲かせるよう、みんなで取り組んでまいりたい」と述べた。

  盛岡劇場では10月26日まで、開場以来のゆかりの品々が展示されている。斎藤さん所蔵の拍子木や観客用火鉢、市民の歴史探究館代表の山田公一さん所蔵の大正期の映画情報を掲載した「盛劇タイムス」、90年の市建設の盛岡劇場こけら落としで公演した9代目松本幸四郎、7代目市川染五郎の連獅子くまどりなどが多数紹介されている。


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