盛岡タイムス Web News 2014年  4月   2日 (水)

       

■  消費税率8%始まる 値札は外税表示 駆け込み需要落ち着く 経済界からは理解と不安


     
   消費税増税に伴い表示を内税から外税に改めた盛岡市内のドラッグストアの店頭  
   消費税増税に伴い表示を内税から外税に改めた盛岡市内のドラッグストアの店頭
 

 消費税が1日、5%から8%にアップした。消費税の納税義務者である事業者は、課税額を販売価格に織り込んで、最終的に消費者が負担する。盛岡地域の大型店の多くは値札を内税から外税に切り替え、消費者に税額を分かりやすく表示した。消費者が増税前に買いだめに走った店頭は落ち着きを取り戻し、駆け込み後の反動に備えている。社会保障と税の一体改革による増税に対して、地元経済界や消費者からは理解や不安の声が聞かれた。

  岩手銀行の高橋真裕頭取は「当初は景気への影響は出てくるだろうが、7―9月期には回復し、元に戻るのではと思う。17年前と違い金融システムも安定している。政府の景気対策もあり、そう下振れはしないだろう」とみている。

  東北銀行の浅沼新頭取は「景気が上向き傾向にある中での増税。景気が冷え込まないか心配だ。駆け込み需要の反動もあるだろう。この増税で、消費がどうなるか。今回の増税後は先が読めない」とコメントした。

  県中小企業家同友会相談役理事を務める東日本機電開発(盛岡市)の水戸谷完爾会長は「小売りを中心に、厳しい影響が予想されるが、このまま手をこまねいていては国そのものが財政破綻してしまう。何とか乗り切ってほしい。自分たちの(商品やサービスの)付加価値を上げていくしかない。今までと同じ商品やサービスでは駄目。新しい事業展開には、若い人材が大きな力になる。中小企業が協力し、地元に若い戦力が残るよう努力していくことも大事だ」と話し、増税を乗り切る覚悟を求めた。

  平金商店(同市)の平野佳則社長は「増税後の買い控えに備え、土日は店内でくじ引きをするなど今月いっぱいは、税負担感を解消する取り組みをしたい。サービス面でもお客さまの要望に応える工夫をしていかなければいけない」と話し、消費動向を見守る。

  住宅会社のゆい工房(滝沢市)の川原コ昭社長は「増税前の駆け込み需要の受注残で回っているが、今後どの程度、影響が出るのか不安な面はある。住宅建設時の減税策や優遇措置を丁寧に説明し対応していく。地域に密着した家づくりやリフォームをしっかりやっていく」と、業界の事情を語った。

  みちのくコカ・コーラボトリング(矢巾町)の谷村広和社長は「一時的な買い控えが起こるかもしれないが、長期的には消費者の動向は落ち着いてくると考えている。いずれにしても適正価格をスムーズに展開し、安全、安心なものを消費者に届けていく」と話し、消費の平準化に期待する。

  農業生産法人キロサ肉畜生産センター(岩手町)の飯野美喜男管理部長は「牛肉は高級品のイメージがあり、消費者の節約のターゲットにもなりやすい。工業製品のように100円単位で価格に反映できるような業種ではなく、安全安心でより良い商品を生産することで、増税以上の効果を出すしかない」と気を引き締めた。


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