盛岡タイムス Web News 2014年  4月   5日 (土)

       

■ 〈おらがまちかど〉8 鎌田大介 “三本松”で復活の史跡 台風で倒木の被害を克服 盛岡市 緑が丘4丁目


     
  10年前の台風被害を克服して復活した一里塚と国吉さん  
  10年前の台風被害を克服して復活した一里塚と国吉さん
 

 盛岡市緑が丘4丁目のアネックスカワトク前にある上田一里塚は、県指定史跡。江戸時代には盛岡の紺屋町を原点として北約4`に位置し、奥州街道の重要な道しるべだった。

  都市化の中で大切に守ってきた松が、10年前の台風で倒れてしまった。2005年に5本の苗木を植え、そのうち3本が生き残り、現在は5bほどに成長した。規模は違うが、陸前高田の一本松と同じく、天災を克服したシンボルとして住民たちに希望を与えている。

  緑が丘4丁目町内会の国吉久俊会長は、緑が丘地区振興福祉協議会とともに「一里塚まつり」を毎夏に開いている。「まだ修道院があったころ、緑が丘、黒石野には何もなくて、その後は家が建ち、スーパーが進出したが、お祭りがなかった。商工業者が集まって、よそにない特色のあるイベントを創造しようと、一里塚祭り実行委員会を立ち上げた」と、発祥のころを振り返る。

  1990年に第1回を開き、アネックスカワトクの集客力を利用して、盛岡市内から広く参加する祭りとなった。一里塚の松とともに年輪を重ねてきたが、2006年8月31日の台風で15bの木が根本から折れ、市民にショックを与えた。翌年7月に5本の松を植え直し、地域全体で成長を見守った。昨年夏の風水害にも、びくともしなかった。

  国吉さんは「あの木がなくなったら一里塚の意味をなさなくなるので翌年植えたうち3本が残り、あのように大きくなった」と話し、新たな「三本松」の枝振りに、目を細めている。
    (鎌田大介)


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