盛岡タイムス Web News 2014年  4月  21日 (月)

       

■  〈幸遊記〉171 照井顕 千葉隆弘の名盤録音


 2006年5月に出版されたジャズ批評社の「和ジャズ1970〜90」。それに紹介されている名盤200枚中、カラーページに掲載された96枚の中に、僕がプロデュースして、発表した自主レーベル「ジョニーズ・ディスク」の作品が3枚も入っていた。その後2009年に出版された「和ジャズ・ディスクガイド・1950s〜80s」(株・リットーミュージック)では、巻頭ギャラリーでの10枚中、1n目で紹介されたのも、ジョニーズ・ディスクの「海を見ていたジョニー」。これにも僕はギョウテンしたが、この作品は本の裏表紙にも載っていた。ここでは、426作品が取り上げられ、その中にも僕の3作品が当選していたのです。

  それらの作品中22作の録音担当者が、当時20代だった住田町の千葉隆弘さん(57)。坂元輝ピアノトリオによる「海を見ていたジョニー」は、作家・五木寛之氏の同名小説にちなんだ作品で、ライナーノートも五木氏が書いてくれたものだった。もう1作は「みどりいろの渓流」小栗均ピアノトリオの作。彼は新潟在住で、日本有数のジャズピアニスト「山本剛」を育てた人物。前作は僕の店でのライブ録音。後作はオープンしたばかりの「住田町農林会館」での録音で、1980、81年のこと。

  千葉隆弘さんは1956年、住田町生まれ。高田高校時代からアルトサックスを吹き、卒業して住田町役場の職員となった。中学時代からのめり込んだ音楽関係の明るさから農林会館オープン以来ずっと何課になっても兼務を続けさせられて来た彼は「人生就職を間違えましたが、僕の唯一の実績は岩手朝日テレビの“ふるさとCM大賞”(32市町村対抗)の30秒コマーシャルを作り3年連続の特別賞、4年目で大賞をゲットし、1年間毎日放送されたことくらいさ」と笑いとばし、19歳から57歳まで38年いた職場を最近リタイヤした。

  そして、ここに来て、1980年に陸前高田市民会館で行われた秋吉敏子ピアノトリオのコンサートで、PA担当の彼にプライベート録音してもらったカセットテープが見つかり、僕が秋吉さんの許可をもらいそれをCD化。34年振りに日の目を見て輝き出し、今月(2014年4月13日)読売新聞で全国に報じられ、連日注文電話が鳴り止まない。聴いた人は皆、これ名盤と絶賛する日々。
(カフェジャズ開運橋のジョニー店主)


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