盛岡タイムス Web News 2014年  4月  25日 (金)

       

■  〈潮風宅配便〉196 草野悟 つながりこそステップ


     
   
     

 大震災から3年。三鉄は北と南の全ての路線を再開通させました。私は三鉄のアドバイザーとして3年間を見続けてきました。発災直後の勇敢で揺るぎない方針を打ち出したリーダーの存在は、社員に勇気を与えました。復旧に懸ける社員の真摯(しんし)な行動は徐々に周辺に輪を広げ、「三鉄を救え」の応援へとつながっていきました。

  4月5日、6日の再開通式典には、クウェート大使や女優、大臣など多数の来賓のほか、お世話になった沿線住民の方々であふれ、喜びの笑顔で埋まりました。列車が通る各駅には、待ちに待った住民の皆さんが大漁旗や小旗を振って共に喜び合いました。

  この再開通は3年間のフィナーレではありません。これから苦難の道を走るスタートなのです。社員一人ひとりがそれを自覚しています。決して浮かれることなく、式典後も努力の日々です。90歳になる神戸の石原先生から電話がありました。「どうもよく分からない。開通のニュースを見ていると岩手の地図が映されるが、途中切れているのになぜ全線復旧なのだ」と。JR山田線と三鉄の関係が理解できないようです。

  線路はつながってこそ活躍します。被災地の復興には欠かせない「つながり」こそ、次の大事なステップになると強く感じています。真新しい車両に乗って通える高校生。病院や買い物へと利用できるようになったご高齢の方々。喜びの言葉がたくさん報道されました。しかし、まだ鉄道を利用できないところがあることを忘れてはなりません。
(岩手県中核観光コーディネーター)


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