盛岡タイムス Web News 2014年  4月  29日 (火)

       

■  〈詩人のポスト〉 「春の音」かしわばらくみこ


 ももの節句に
  北陸では春一番が吹いたとか

福寿草に雪が降る
ことごとく降りつもる
景色はまた冬をすっぽりかぶっていたが
あわてるも嘆くもヒトばかり
ピョーピョーと清んだ声
林に響くドラミング
きのう季節を先駆けたアオゲラは
音をたてない

 サッポロ 六ジ七フン
  モリオカ 六ジ五フン
  センダイ 六ジ六プン
  トウキョウ…ナゴヤ…カナザワ

深夜のラジオが伝える
日の出の時刻
日あしは寡黙にのびている

 春はのんきに待つものね

夜が明けたら
お椀が ピシッというほどあついみそ汁に
マツ藻をはなそう

障子の向こうは闇を白くして
吹雪いているのに
つよい力で軋む
春の音

聴こえる



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