盛岡タイムス Web News 2015年  1月  5日 (月)

       

■  〈幸遊記〉208 照井顕 村田林蔵の日本画暦


 2015年の素敵な絵画カレンダーを2人の画家から頂いた。一つは岩手の山を中心にしたブナの巨木を描き続けている兵庫県芦屋市の画家・伊東美砂代さん(幸遊記96回、2012年11月5日付で紹介)の新作「涼音ブナの森」を2014年12月29日、ご主人の真人さんと一緒に持参してくれました。ブナを見上げる美砂代さん独自の構図が生命感にあふれている2カ月ごとのもの。

  もう一つは岩手出身の日本画家・村田林蔵さん(60)の「季(とき)へのいざない」。12月に盛岡川徳ギャラリーで行われた個展の最終日にやっと滑り込んだら、プレゼントされ、いつか僕の書とコラボレーションしたいとも言ってくれました。ありがとう! 林蔵さんは昨年6月〜7月、岩手町石神の丘美術館でご夫妻による「村田林蔵・山田宏子・日本画二人展」を開催。数千人もの人が訪れたほどの、本当に素晴らしい企画展でした。

  開催期間中も終了後も川徳展の時も、盛岡市立高校時代の同級生や友人たちと連れ立って、開運橋のジョニーにやって来ては、話に花を咲かせてくれたのもうれしかった。そして石神の丘で林蔵さんのお母さん・村田マサさんに偶然お会いし、ひとときいろんなお話を聞かせていただけたことも幸運でした。マサさんは繭雛(まゆびな)や、繭こけし、無事来身(くるみ)などで知られる盛岡三ツ割の「村田民芸工房」の女主人。後日、林蔵さんが描いた陸前高田の一本松の絵はがきで「初対面ですのに長いお付合いのように親しくお話ができました。美を通じてご縁ができましたこと、本当にありがとう。うれしく感謝いたしております」と、届いた。

  村田林蔵さんは1954年大迫町(花巻市)生まれ。東京芸術大学日本画科卒。在学中、日本画の最高峰、故平山郁夫氏(1930−2009)に学んだ人で、1990年、第45回院展に「地」で初入選、97年奈良橘寺(聖徳太子生誕の寺)の天井画。99年東京芝・増上寺の格天井絵。2000年院展入選作を外務省が買い上げ。同年、平泉・中尊寺金色堂の切手画などなど、今では日本を代表する日本画家の一人に数えられる、岩手が誇る芸術家(神奈川県在住)。

  見る人に音楽が聴こえるようにと描く、林の美しさや山雲水面に映る心の情景。牛の目に広がる深い宇宙。そして花鳥風月の円形画に至っては、僕の実家の座敷に描かれている、百枚の格天井画を思い出させてもくれました。ありがとう!(カフェジャズ開運橋通のジョニー店主)


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