盛岡タイムス Web News 2015年   1月   29日 (木)

       

■  震災対応は過去最大規模 県予算知事査定 4年連続1兆円台に


 県の2015年度当初予算案の知事査定は28日終了した。達増知事は取材に応じ「当初予算は本格復興邁(まい)進予算と名付けたい」と述べ、一般会計の規模は1兆1100億円程度と4年連続で1兆円を超える規模になると説明。14年度当初と比べて約900億円増で、ほぼ先月公表した要求額通りになる見込み。東日本大震災津波の対応分としては14年3月に終了した災害廃棄物処理分を除いて過去最大規模になるという。

  達増知事は「本格復興邁進への取り組みを最優先し、古里を消滅させないための人口減少対策にもしっかりと取り組むための予算編成とした」と基本的な考えを説明した。

  震災対応分は約4500億円、通常分は約6600億円。歳出については、震災分の復興事業で復興道路や防潮堤、水門、災害公営住宅の整備、グループ補助金経費などの大幅な増加が見込まれ、財源を十分確保。

  通常分は子ども子育て支援、若者女性の活躍、地域や産業の振興など人口減少対策を推進する取り組みが盛り込まれた。国際リニアコライダー(ILC)の実現に向けた取り組み、国体の成功に向けた選手の育成強化など復興を後押しする取り組みにも充当される。

  歳入については、復旧復興財源として復興交付金、震災復興特別交付税などがおおむね確保される見通し。県税などの伸びに地方交付税などを加えた一般財源総額は14年度より増えると見積もられた。社会保障関係経費や子ども子育て支援新制度への移行に基づく交付金なども増える。

  一方、公債費が依然として高水準なため、引き続き県債管理基金や財政調整基金の取り崩しが必要になる。県債発行規模が縮小され、プライマリーバランス(基礎的財政収支)は黒字の見通し。

  達増知事は26日の査定開始のあいさつで、復興に向けて量だけでなく質の向上も強調し「発災直後から生活支援関係の心のケア、各種相談体制などを充実させてきた。今までやってきたことを丁寧に行うのが基本になる。復興の新しいステージに入る事業があり、それらも質向上につながる」と述べた。

  被災県で目立つ予算の次年度繰り越しについては「復興をできるだけ遅らせない観点で、事業を年度内に終わらせるのは配慮する。ただし地元のさまざまな事情で状況が変わる要素については形式的なことより実態に合わせ、新年度事業をスムーズに次年度へつなげる」と説いた。

  中長期的な視点に立った財政健全化への配慮を心掛け、「復興の過程にあっても、ないがしろにしない。そこは気を付けないと財政が今後ますます厳しくなる」と主張した。

  県は内容を整理し、2月9日に予算案の詳細を公表する。


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