盛岡タイムス Web News 2015年  10月 15日 (木)

       

■  就職前に出前講座 トラブル防止と対応に 県労働委員会 制度70年を機に初

 

     
   上野法律ビジネス専門学校で開かれた県労働委員会の出前講座。公労使委員3人が講師を務めた  
   上野法律ビジネス専門学校で開かれた県労働委員会の出前講座。公労使委員3人が講師を務めた
 

 労働委員会制度創設70周年を契機にした出前講座が14日、盛岡市材木町の上野法律ビジネス専門学校で開かれた。県労働委員会の公労使委員3人が同校を訪問。今年度末に卒業し就職する学生54人に、社会で直面するかもしれない労働問題や解決に向けた基礎知識を伝えた。学校を対象にした出前講座は初の取り組み。就職前の若者に働き掛けることで、労働委員会制度の周知と労働トラブルの未然防止を図る。

  講師を務めたのは公益委員の宮本ともみ岩手大教授、労働者委員の古門賢一UAゼンセン県支部長、使用者委員の藤元隆一東北銀行常任監査役。雇用契約や労働法など働くためのルールが、どのように定められているか解説した上で、労働委員会の役割を説明した。

  「残業代が支払われない」「退職したいのに認めてもらえない」「上司のパワハラ行為を止めてもらいたい」など労働委員会に寄せられた相談事例も紹介。労働委員会が、労働者個々人と企業の間に生じるトラブルの相談やあっせんにも役割を果たしていることを説明し「この働かせ方はおかしいな、と思った気持ちは大切に。感情的にならず、落ち着いて冷静に対処を。一人で悩まず、困ったら、まず相談することが大事」と助言した。

  関東の鉄道会社に就職が内定している阿部真悟郎さん(20)は「働く上での不安もあったが、相談できる場所があると聞き、少し気持ちが楽になった。普段、聞けない話が聞けて良かった」と話した。

  県労働委員会によると、寄せられる相談件数は、労働相談専用フリーダイヤルを開設した2013年度以降、大幅に増加。14年度は191件、今年度は9月末現在で147件の相談が寄せられている。パワハラや嫌がらせ、賃金・手当に関する相談が目立つという。

  県労働委員会事務局の齋藤信之事務局長は「労働委員会は、労働組合だけでなく、労働者個人の紛争解決にも対応している。さらに普及啓発を図っていきたい」としている。

  県労働委員会は今月から、新たに月例無料労働相談会を開始する。月1回、原則第4金曜日。今月は16日。県庁11階で。相談は原則午後1時15分から同2時45分まで。公労使委員3人一組で相談に応じる。各相談日2人まで先着順で受け付ける。希望者は、相談希望日の前日正午までに、労働相談専用フリーダイヤル(電話0120─610─797)に予約。受け付けは平日午前8時半から午後5時15分まで。


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