盛岡タイムス Web News 2015年  10月 22日 (木)

       

■  大人同士でもっと考えよう いじめによる中学生の自殺 滝沢二中とPTA 教師や親がグループワーク


     
  いじめ自殺事件から、大人ができることを話し合ったワークショップ  
  いじめ自殺事件から、大人ができることを話し合ったワークショップ
 

 滝沢市巣子の滝沢二中(侘美庸校長、生徒491人)と同校PTA(松尾才治会長)は20日夜、いじめによる中学生の自殺をテーマにした学校・家庭教育研修会を同校の柔道場で開いた。教職員や保護者、民生児童委員、少年補導員、教育委員会の関係者ら合わせて約70人が参加。子どもたちのために大人は何ができるのか、小グループでのワークショップに取り組み、連携の在り方を考えた。

  研修会は、教育をテーマにしたワークショップを展開する市民団体ペアレント・プロジェクト・ジャパンの佐藤佳子さん(55)=元同校PTA、川前地区民生児童委員=の提案で実施した。

  参加者は、生徒の様子について学校側の説明を聞いた後、15グループに分かれて意見交換。矢巾町の中学生自殺事件を報じる新聞記事をもとに、学校と保護者が情報共有できる体制や地域との連携、指導力を高める教員研修の在り方などを話し合った。

  子どもの間では、いじめは日常的に起こりうる。深刻な事態に発展させないために「学校と保護者のコミュニケーションが大切。異変を感じたとき、互いに相談できる関係を作るべき」といった意見や「連絡ノートや電子メールで親と先生が、日頃から情報を共有できる工夫ができないか」といった提案があった。

  「小さい時から地域の中で、さまざまな体験をさせるべき」「親が近所と関わる姿勢を見せることも大事」など地域との積極的な関わりを求める声も目立った。

  同校は、この日のワークショップを教員研修に位置付け、教職員のほぼ全員が参加。「保護者や地域の人が学校に何を期待しているのか。どうすれば子どもたちが来たいと思う学校になるのか。思いを感じ取れる『人』としての指導力が求められる。きょうのような協議の場も研修として有益」といった発言もあった。

  県内で相次いだ中学生の自殺を受け、改めて、いじめを防止する体制づくりが叫ばれている。全ての学校が、いじめの調査に取り組んでいるが、防止策の具体性は、まだ乏しい。

  長年、地域で教育活動に協力してきた佐藤さんは「先生と親が相互に信頼関係を築くことが一番。そのためにも、互いに腹を割って話す機会が必要。学校が平穏な時こそ、積極的に取り組むべき」と力を込める。

  同校でのワークショップは、滋賀県大津市の、いじめ事件をきっかけに開催した3年前に続き2度目。

  話し合いに参加した同市の熊谷雅英教育長は「多くの親が知り合いになり、いろいろな人とコミュニケーションを取っていくことが、とても大事だと思う」と感想。松尾PTA会長は「地域の見守りが厚いのが、この学区の特徴。親の参加をもっと増やし、互いの顔の見えるような機会を今後も作っていきたい」と話した。


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