盛岡タイムス Web News 2015年  10月 23日 (金)

       

■  〈潮風宅配便〉273 草野悟 温かな雰囲気とメニュー


     
   
     

 八幡通りのやや路地裏にある「里伊(さい)」というお店。オープンしてまだ2カ月程度。それでも、いつもにぎやかな笑い声であふれています。皆さんカウンターを目指します。と言いますのは店長の伊勢さんとの会話が楽しいからです。長く板前として他の店で修業を重ね、ようやく自分のお城を持ちました。

  人気はやはりおいしいメニューの数々です。超新鮮な魚介類は、長年の交流から生まれた仕入れルート。それに料理人としての腕が重なりますから、誰もが「うまーい」の連発です。この日はなんと「いちじくの天ぷら」と「白いトウモロコシの塩焼き」と「秋定番の栗ごはん」。しみじみと「秋だなあ」を舌で感じ、そこに「マッサン」で品薄となったウイスキー「竹鶴」を流し込みます。「いちじくの天ぷら」は感激でした。口に含むとあのみずみずしい甘い香りが充満し、天ぷらなのにスイーツを食べているような不思議な食感。軟らかく、スッーと溶けてしまいます。そのあとの「竹鶴」がまたこれがピッタリなんです。

  「ピュアホワイト未来」という白いトウモロコシは、伊勢店長が「生で食べてみて」と差し出してくれました。シャキシャキした歯応えと、これも特有の甘さが口中いっぱいに広がります。十分に生で味わえる上品なトウモロコシです。これを塩焼きにしました。ゆでと違い、甘みがぐんと引き出されます。何も言わず黙々と食べ続けます。すっかり食べ終わるまで無口です。よくカニを食べると無口と言われますが、トウモロコシで無口になるとは驚きです。十分に満足したのに、次に注文したのは「栗ごはん」。岩手じゃ当たり前の秋ご飯ですが、山栗の濃い味が新米に溶け込んで、何杯でもお替わりしたくなるおいしさでした。そうなると、次々とお客さんが「俺にもくれ」と催促します。面白いですね。

  気取らずに楽しく過ごせ、しかも安価な明瞭会計とくれば、毎日人気なこともうなずけます。もう一つ、人気メニューがあります。「ラムステーキ」です。これはこれで太鼓判。
(岩手県中核観光コーディネーター)


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