盛岡タイムス Web News 2015年  10月 30日 (金)

       

■  浄法寺産漆塗でボールペン 使い込んで出る風合い 盛岡市内2者がj.pプロジェクト japen(ジャペン)来年3月発売へ


     
  浄法寺漆の奥行きある色合いで、渋さと上品さを演出する「japen」  
  浄法寺漆の奥行きある色合いで、渋さと上品さを演出する「japen」
 

 筆記具のセレクトショップpen.(盛岡市菜園、菊池保宏代表)と、浄法寺漆産業(同市本町通、松沢卓生代表)がj.pプロジェクトを立ち上げ、浄法寺産漆塗のボールペン「japen(ジャペン)」を来年3月に発売する。トンボ鉛筆のZOOM505に、漆を塗り重ね完成させる。シンプルなデザインに浄法寺漆独特のマットな(つや消しの)色合いが映え、しっとりと手になじむ。ペン自体の機能性も高く、軽やかな書き味が楽しめる。使用するたび独自の艶やかさを増すのが特徴だ。

  プロジェクト発足は1月。「漆の年間使用量の7割は中国産」であることを知った菊池代表が、二戸市浄法寺産の漆・漆器販売を行う松沢代表に企画を提案。浄法寺漆を身近な文房具で発信したいと考えた。

  2人は、浄法寺漆の現状と素晴らしさを伝える良質な商品を目指し、企画を始動。日本メーカーで広めたいと考え、トンボ鉛筆のボールペンを選んだ。

  1986年発売の同商品は長さ13・8a、太さ約1・7aのラバーグリップと極太な形が印象的なモデル。ヨーロッパをメーンに発信されている。

  漆はキャップとボディ全体に施す。キャップを取り外す手間が手に触れる回数を増やし、使用者独自の漆の色合いを生み出す。替え芯の種類も豊富で書き心地も追求でき、世界中に流通していることから商品を国内外に発信しやすい。

  7月から試作品制作を開始。溜塗(ためぬり)を用いて、朱色をベースに透き漆を塗り仕上げた。漆は茶褐色のため、濃いワインカラーのような赤黒く立体感ある色合いとなった。

  漆が海外でジャパンと言われることと、日本の伝統文化を広める願いを込め「japen(ジャペン)」と命名。文房具卸業者に協力を呼び掛け、日本中、世界に発信していく予定だ。

  松沢代表は「菊池さんの国産漆への関心の高さと熱意に意気投合した。耐久性や塗り上がりなどまだ改良は必要だが、試作品でも浄法寺漆の光沢や高級感は十分引き出されている。来年のいわて国体は、岩手の製品をPRできる絶好の機会。身近な筆記用具から浄法寺漆の認知度を上げたい」と話す。

  菊池代表は「浄法寺漆の説明や商品の意図を伝える説明書をしっかりと添え、世界中に発信したい。売り上げの一部を漆産業の助成金に充てる仕組みも検討している。世界に誇れる岩手の産業をアピールしたい」と意欲を語る。

  朱色、黒色、溜色の3種類があり、価格は1万円ほどの予定。同店限定色の発売も検討中だ。


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