盛岡タイムス Web News 2015年  11月 6日 (金)

       

■  国体から五輪、W杯へ機運 盛岡広域圏スポーツツーリズム懇 原田氏(早大教授)、村里氏(東京オリンピック局長)が対談


     
  合宿誘致などスポーツツーリズムについて対談する村里敏彰局長、原田宗彦会長(左から)  
  合宿誘致などスポーツツーリズムについて対談する村里敏彰局長、原田宗彦会長(左から)
 

 盛岡広域首長懇談会では、2019年のラグビーW杯、20年の東京オリンピック・パラリンピックなど世界規模のスポーツイベントを控え、盛岡広域8市町における合宿誘致などに連携して取り組むことを確認している。合宿誘致を含めたスポーツツーリズムの機運情勢や情報共有を図るため、盛岡広域圏スポーツツーリズム推進講演会(同懇談会主催)が5日、盛岡市上田の岩手大復興祈念銀河ホールで開かれた。自治体職員や議員、岩手大の学生ら約90人が参加。誘致に必要な視点やスポーツツーリズムの意義などについて理解を深めた。

  「スポーツツーリズムが地域にもたらすもの」をテーマに、早稲田大スポーツ科学学術院教授で日本スポーツツーリズム推進機構の原田宗彦会長、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の村里敏彰国際渉外・スポーツ局長が対談した。

  スポーツツーリズムについて、原田会長は「隠れた資源であるスポーツを旅行商品化し、見る、する、支えるスポーツという新しい旅の目的や需要を創出すること」と説明。合宿や大会誘致の効果として▽社会資本蓄積▽都市知名度の向上▽地域連帯感の向上▽消費誘導―などを挙げた。その上で「スポーツイベントには経済効果が期待されるが、それが一過性のものでは駄目。本当の経済効果は雇用創出につながる持続性のあるもの。マーケットをどう作るかもスポーツツーリズムの重要な役割になる」とした。

  村里局長は、東京オリンピックで事前キャンプの担当をしている観点から「オリンピックと同じスタンダードレベルのものを用意することは優先順位が上がる。もちろんおもてなしの心も大切だが、彼らは観光に来るのではないので、施設の技術要件をしっかり調べておくことが大切」と助言。誘致に当たっては全国各地の自治体が手を挙げることから姉妹都市、地元のトップレベルの選手など現在持っているつながりなどを活用する視点も重要だという。

  原田会長も「盛岡広域8市町で何を狙うのか、マーケティングでターゲットを絞り、このスポーツなら誘致できそうだ、このネットワークを使おうと、戦略的にやっていかないと行き当たりばったりではチャンスをみすみす逃す。過去に国際大会を開いているところは、何らかの形でネットワークがあるので強い。そういうものを存分に活用すべき」と訴えた。

  村里局長は「今度の国体がチャンス。日本一大きな県で冬の国体から始まり秋までスポーツ大会をやる。自分の市町村にこれだけ日本の人たちが集まる機会はそうない。もちろん強い選手を育てるのは第一だが、各市町村で迎えるための具体案を実行することが大切」と話し、来年の国体をその後のスポーツツーリズム推進につなげる足掛かりとするようアドバイスした。

  同日は、紫波町のオガールベースの岡崎正信社長も「オリンピック事前合宿誘致に向けて」と題して、バレーボールに特化した施設整備など、現在進めている事業を紹介しながら合宿誘致の手法を紹介した。


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