盛岡タイムス Web News 2015年  11月 22日 (日)

       

■ シュウリュウ(県奨励大豆)を積極栽培 原料にみそ造り本格化 矢巾町の室岡営農組合

     
  みその仕込みを行う組合員らと佐々木組合長(右)  
 
みその仕込みを行う組合員らと佐々木組合長(右)
 


  矢巾町の農事組合法人室岡営農組合(佐々木忠之組合長、組合員74人)では、県奨励品種の大豆「シュウリュウ」を使ったみそ造りが本格化している。シュウリュウは倒れにくく良好な品質を保つことができ、大粒が多いため他品種よりも収量が安定して多くなる特徴がある。一般販売は行っていないが、昨年から町学校給食への供給も始め、徐々に生産性を高めている。来年からは豆腐の販売開始も視野に入れながら、6次産業化事業に積極的に取り組む。

  同組合では麦と大豆(シュウリュウ)の二毛作に取り組んでおり、大豆は例年15f〜20fで35dを生産している。うち20%をみそとして加工。町内小中学校の給食を作る町学校給食共同調理場に供給するほか、一部飲食店には今年からみそと大豆そのものを販売している。このほか、大豆はJAを通して東京の大手業者に販売するなど、生産性を高めて徐々に販路を拡大している。

  組合ではみそに欠かせない麹づくりから取り組む。使用する麹菌や米にこだわり、何通りもの掛け合わせを実験した。また、大豆はゆでず、蒸すことでうま味が強いシュウリュウの味を逃がさない工夫もしている。

  2005年に法人を立ち上げ、そのころから加工品生産に向けた研究を開始。加工を統括する村松潔副組合長は「ようやくみそ造りについては造り方が固まったが、7、8年くらい研究した。麹の作り方、塩の種類などにもこだわった」と製品への自信をみせた。

  以前はリュウホウという大豆の品種を生産していたが、倒れやすい難点があった。大豆は倒れると土が付き、実が変色する。洗浄をしても皮が痛み、品質が落ちるという。

  同組合では11年に試験的にシュウリュウの生産を開始。13年に本格的な生産体制を構築した。倒れにくいシュウリュウは高品質の大豆の生産に加え、刈り取りの効率も上げている。10e当たりでは250〜300`の収量を確保できるといい、質が良く安定した大豆の確保が加工品の生産性の向上にもつながっている。

  来年からは豆腐の本格的な生産開始を視野に入れる。現在は組合員らの自家消費用に作っているが、シュウリュウの豆乳は豆の味が濃く、試作段階で取引先からも高評価を得ているという。

  佐々木組合長は「シュウリュウで作る豆腐は味が深く、うま味がよく出る。このほかにも検討している商品はあるが、みそ造りも含めて、まず一つずつ軌道に乗せていきたい」と展望を語る。


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