盛岡タイムス Web News 2015年  11月 25日 (水)

       

■  JR山田線 大志田、浅岸駅に廃止案 利用者極限 10月に沿線住民と懇談 盛岡市は存続要望


     
  廃止が検討されているJR山田線の浅岸駅(2014年撮影)  
  廃止が検討されているJR山田線の浅岸駅(2014年撮影)
 

 JR東日本盛岡支社はJR山田線の大志田駅、浅岸駅について、早ければ2016年3月のダイヤ改正に合わせ廃止を検討していることが分かった。盛岡市によると8月上旬に同支社から利用者が極めて少ないことなどから、両駅を廃止したい意向が市に示された。市では10月に実施した地元懇談会での意見を踏まえ、両駅の存続について10月下旬に同支社に要望している。24日の市議会全員協議会で市建設部が説明した。

  両駅は1928年9月25日に設置。現在、停車する列車の数(上下)は、大志田駅が1日3本、浅岸駅が1日2本と少なく、秘境駅としても知られる。両駅は2012年度から冬季期間(12月1日〜3月31日)は列車が停車せず通過する措置を実施中。冬季期間以外においても14年は1日当たりの平均利用者が大志田駅は0・4人、浅岸駅は0・3人となっており、1988年の大志田駅7・4人、浅岸駅10・1人に比べても大幅に減少している。

  同支社は廃止の理由について▽山田線は全体的に利用者が少ない状況であるが、JRとしては重要な路線と考えており、存続のためには効率的な運用が必要であること▽両駅とも1日当たりの平均乗車人数は過去10年以上にわたり、1人に満たない状況であること―などを挙げている。廃止に際しては管理上、ホームや待合室は撤去する方向で検討されている。

  両駅にはおおむね半径2`以内に各2世帯ずつ、合計4世帯が住んでいる。市では利用者である両駅周辺の地元の意見を聞くため、大志田駅のある上米内親交会、浅岸駅のある中津川地区振興会を対象に10月23日に地元懇談会を開催。懇談会にはJR東日本盛岡支社の職員も参加した。

  懇談会では「全部の列車が止まらなくても構わないから駅周辺に世帯があるうちは駅を存続させてほしい」「復興支援道路である国道106号の整備も進んでいるなど、今後も鉄道利用者が増える見込みもなく、JRがリスクを減らしたいという気持ちは分かるが、それでも利用者が1人でもいれば残してほしい」などの意見が出された。

  両駅周辺では現在、同市が地域と医療施設を結び運行している患者輸送バスがある。大志田駅周辺を含む大志田矢沢コースは毎週水曜日に1往復、浅岸駅周辺を含む中津川コースは隔週月曜日に運行しているが10月から休止中。一方で、患者輸送バスは通院などが利用の条件で、両駅周辺の住民にとっては買い物などには自家用車とともに列車が足の一つになっている。

  JR東日本盛岡支社では「大志田、浅岸駅については廃止したい意向で検討しているが、具体的には決定していない。詳細が決定した段階で発表したい」としている。


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