盛岡タイムス Web News 2015年  11月 30日 (月)

       

■  「希望郷」、復興総仕上げ 県民計画3期AP 盛岡地域は北東北拠点機能充実 幸福度指標導入へ施行も


 県は、いわて県民計画(2009〜18年度)第3期アクションプラン(AP)素案を公表し、県民からの意見を12月19日まで受け付けている。素案は15年度から18年度までの4カ年で、計画の最終期間となる。東日本大震災津波復興計画(11〜18年度)と先に策定された県版地方創生・ふるさと振興総合戦略(19年度まで)と一体で推進し、復興計画の総仕上げも目指す。これらを通じ、「希望郷いわて」に道筋をつけることが政策推進目標に掲げられた。

  APは「政策編」、4広域振興圏単位の「地域編」、従来の改革編を改め「行政経営編」で構成。「政策編」は「7つの政策」と「42の政策項目」を設定。各項目ごとに「みんなで目指す姿」を定め、
それぞれ指標を設定。14年度の現状値から年度ごとの目標値、最終年度の計画目標値が盛り込まれた。

  それらの実現への取り組み、各主体や県との役割分担、県の具体的な推進方策(工程表)も明記されている。

  七つの政策は▽産業・雇用(政策8項目)▽農林水産業(5項目)▽医療・子育て・福祉(3項目)▽安全・安心(7項目)▽教育・文化(10項目)▽環境(3項目)▽社会資本・公共交通・情報基盤(6項目)―。

  政策推進目標は「東日本大震災津波からの復興をゴールに向かって進めるとともに、ふるさと振興を軌道に乗せ、『希望郷いわて』への道筋を確かなものとする」とされた。

  具体的な目標としては大きく7点。@人口の社会減を減らし、出生率を向上させるA国民所得に対する県民所得水準のかい離縮小B雇用環境で正社員の有効求人倍率を高め、雇用の質向上C地域医療で病院勤務医指数を増加させ、医療機関の診療時間外で適正な受診行動を実践する県民が増えるようにする―。

  さらにD県民の「こころと体の健康づくり」を進め、全国的にも高位の自殺死亡率と脳血管疾患など三大生活習慣病による死亡率減少E再生可能エネルギーの導入を促進し、同エネルギーによる電力自給率を高めるF復興を進め、災害に強く、速やかに回復する安全・安心な社会基盤の整備や地域防災力の強化を進め、防災文化を醸成―が掲げられた。

  第3期は、次期県民計画に向け、経済的・物質的な豊かさに加えて「岩手ならではのゆたかさ」を育む観点も取り入れる。これに伴い本県独自の豊かさについて、経済的尺度で測ることのできない政策評価として、新たに「幸福度指標」の導入へ研究・試行も行われる。

  「地域編」については、広域振興圏の目指す将来像の実現に向けて取り組む重要施策について「みんなで目指す姿」などを明記。4広域圏のうち沿岸については震災津波からの復旧復興が最重要課題であり、当面は復興計画に基づいて取り組みを推進させる。

  「行政経営編」については「行政経営」の視点を重視して、公共サービス分野の連携・協働の拡大を図る。職員一人ひとりの行動指針として「県職員憲章」の共有に努める。

  四つの基本方針として▽いわての未来づくりを支える専門集団への進化▽多様な主体の連携・協働による公共サービス提供▽持続可能な財政構造の構築(歳入確保や将来負担軽減など)▽活力に満ちた岩手を実現する分権型行政システム構築―を挙げる。

  地域編のうち盛岡地域8市町の県央広域振興圏については、「都市と農山村が広域的に連携し合いながら北東北の拠点としての機能を担う地域」が18年度に目指す将来像に掲げられた。

  振興施策の基本方向は第2期APの成果と課題を踏まえた2本柱に、13の重点施策を推進する。

  個別には▽集積する学術研究機能などを生かしたIT・ものづくり産業▽滞在型広域観光▽次世代に継承できる農業経営・魅力ある農村資源―などの振興、推進、展開を図る。地域の魅力を生かしたスポーツ推進、心豊かな暮らしを支えるコミュニティーづくり、快適な都市機能の充実と住みよいまちづくりなども盛り込まれた。


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