盛岡タイムス Web News 2015年  12月 19日 (土)

       

■ 農水省担当者に要望多数 盛岡市内でTPP説明会 県内から230人参加


 

     
  農水省からも出席があり、盛岡市内で開かれたTPPに関する説明会  
  農水省からも出席があり、盛岡市内で開かれたTPPに関する説明会
 

 県とJA県中央会主催のTPP協定に関する説明会は18日盛岡市内で開かれ、市町村や農業団体、農家ら約230人が参加した。農林水産省の担当者も出席し、主要の農産物ごとの合意内容などを説明。膨大な資料を配付し、「影響は限られている」、「輸入品との直接競合はない」などと懸命に不安解消を図った。しかし、来年度当初予算のTPP対策費や影響額などが示されない中、参加者は安定経営に向けた財源確保などを訴えた。

  農水省と東北農政局の担当社は米、麦、野菜、果実、牛・豚肉などにかかる関税が今後それぞれどう変化するか説明。11月25日に公表された総合的なTPP関連政策大綱も踏まえた。膨大な配付資料は1品目で数種類に及び、各資料を行ったり来たり。3時間の会議で、説明に約2時間が費やされた。

  農水省農産企画課国際班の小川英伸課長補佐は米について説明。TPP合意後も現行の国家貿易制度、枠外税率を維持した上で、既存のWTO枠に加え、米・豪とSBS方式の国別枠を新たに設け、段階的に輸入量が増える仕組みを解説。

  SBS方式で輸入される米については低価格の国産米を見据えて流通されるとして「そこまで低い価格水準で国内に入ってこないだろう」と強調した。

  質疑では参加者から▽輸入で国産価格への影響などを懸念する立場で、米に関する産地交付金の予算確保▽政府が示している2018年度からの生産数量目標廃止と米の需給調整への影響▽畜産の影響を低減させる強力な対策などを求める声が出された。

  農水省側は交付金の確保・拡充について「TPPがあってもなくても対策をしっかりとしていく必要がある」と理解を求めた。

  米の生産調整に伴う転作で麦を生産する農家が増えている地域では、畑作の直接支払交付金が重要になる。このため法制度のもとで財源の安定的な確保を訴える参加者もいた。

  国以外にも、県内の農林水産業への影響額を早期に示すよう県に求める声もあった。県は政府が大綱に基づき年内に公表する予定としている経済効果分析の結果などを踏まえて詳細に分析する考え。

  県の小原敏文農林水産部長は「県も国へ早く示すよう求めている。過去に何も対策をしなければという前提で試算して影響額を出したことがある。今回政府は対策を出すと言っている。週明け当初予算案が示されると聞いており、その全体が明らかにされないと影響額を出したくても出せない」と述べた。


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