盛岡タイムス Web News 2015年  12月 31日 (木)

       

■  理解深め交流促進 韓国から40人来日 教育や就労で情報交換 全国視覚障害教師の会が招き


     
  岩手マッサージセンターで、肩や首のマッサージを体験する韓国の教員ら  
  岩手マッサージセンターで、肩や首のマッサージを体験する韓国の教員ら
 

 視覚に障害のある韓国の教員ら40人が、全国視覚障害教師の会(重田雅敏代表)の招きで24日から8日間の日程で来日している。28日から本県を訪問。29日は宮古市から盛岡市に移動し、盛岡市本町通3丁目の県視覚障害者福祉協会・岩手マッサージセンター(佐々木翼所長)や同市東中野のNPO法人桜井記念視覚障がい者のための手でみる博物館(川又若菜館長)を見学した。視覚障害者の就労や教育環境について理解を深めた。

  岩手マッサージセンターには29日、日韓の教員や県障害者福祉協会(及川清隆理事長)の会員ら約30人が訪問。日本式のマッサージを体験し、あんまマッサージ指圧師、はり師、きゅう師の養成状況や就労環境などについて情報交換した。

  韓国の教員らは「視覚障害者の国家試験の合格率が下がってきているのはなぜか」「センターで働くと、どのぐらいの収入があるか」などと熱心に質問。日本の教員からも「パソコンでの事務作業や教員など視覚に障害があっても選択できる職業の幅が広がった。あんま、はり、マッサージといった職業に就く人が減っている現状もあるが、視覚障害者の伝統的な職業として大事にされるべき」といった声が聞かれた。

  視覚に障害のある日韓教員の交流は、日韓国交正常化50周年記念事業の日韓文化交流基金を活用して実現した。宮古市では、田老の防潮堤や仮設工場・店舗で奮闘する菓子店などを見学。被災した視覚障害者の体験談にも耳を傾けた。

  韓国の大学生で特別支援学校の教員を目指す、イ・ジンソさん(20)は「震災による津波の跡や被災者の体験談を聞き、身を持って感じることがあった。将来、子どもたちに直接、伝えていきたい」と意欲を燃やしていた。

  全国視覚障害教師の会の南沢創副代表(42)は「2020年には、東京でパラリンピックが開かれ、世界中の障害者が日本を訪れる。こうした交流を通して、快く迎え入れる心構えを世の中に幅広く培っていきたい」と話した。

 
 


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