盛岡タイムス Web News 2016年  1月 6日 (水)

       

■  国体効果に期待 盛岡商議所新年交賀会 増税の影響に不安も


     
  盛岡商工会議所の新年交賀会で語らう参加者  
 
盛岡商工会議所の新年交賀会で語らう参加者
 

 盛岡商工会議所(谷村邦久会頭)の新年交賀会が5日、盛岡市盛岡駅前北通のホテルメトロポリタン盛岡ニューウイングで開かれた。県内事業者や政財界関係者約640人が出席。新年を祝い、今年開催される希望郷いわて国体・大会の成功と市勢発展へ誓いを新たにした。消費税増税による地方経済の回復の遅れや円安基調が続く中、企業・団体のトップは独自の戦略で変化の兆しをつかむようだ。

  岩手銀行の田口幸雄頭取は「国体の経済効果などで昨年からの景気回復がさらに進行する。対外的なマイナス影響がある中でも当行は起業家支援で雇用を拡大させ、水産加工業者の販路開拓も強くサポートする」と力を込めた。

  県経営者協会の佐藤安紀会長(北日本銀行頭取)は中国経済の不透明さや原油安による投機マネー引き揚げへの警戒などで「円は1ドル120円を挟んでプラスマイナス10円程度は上下する」と予測。その影響で株価も不安定になり、地域経済の見極めが難しい年になると分析した。

  県内経済は建設業を中心に安定しているものの、所得の向上が実感できるほど家計は潤っておらず、消費は低調。経営者側としては「従来のものを守るだけでなく、新事業に打って出る積極的な心構えが求められる」と話した。

  盛岡工業団地協同組合の小山田周右理事長は円安の影響を「原材料は高騰したが燃料費や電気代は下落傾向にある。国内生産への回帰も加速している」と説明。国体開催について「盛岡の製造業は、菓子・酒などの食料品製造が多い。土産品でPRできれば需要が見込める」と期待した。

  総合建設業タカヤの望月郁夫社長は「脱・復興需要の年。新商品開発や国内外へのエリア拡大で環境変化を乗り切る」と意欲を見せた。

  スーパーを展開するジョイスの小苅米秀樹社長は、今年の景気を停滞と予想。「年末の消費に若干の好転は見られたが増税の影響は続いている。当社はベルプラスとの合併から経営体制を強化させ、人手不足の改善にも取り組む」と挑戦する姿勢を見せた。

  百貨店カワトクの川村宗生社長は「ここ数年、堅実消費が続いている」と分析。岩手国体に向け「地場産品をもっともっと活性化させ、岩手の良さをもう一段、二段と理解していただけるような役割、責務がある」と気を引き締めた。消費税の引き上げで小売り業界の競争は「さらに激化する」と受け止め、「規模や売上高よりも、原点に帰り、存在価値で勝負する」と気合いを入れた。

  盛岡友愛病院の小暮信人理事長は、高齢化が進む中、「地域包括ケアの実現のため、質のいい、信頼されるサービスを提供していきたい」と気持ちを新たにする。医療、福祉分野は「地元雇用の受け皿としても役割が大きい」と地域への貢献を誓った。

  飲食、サービス業を幅広く展開する真珠苑ホールディングスの鈴木稔代表取締役は「完全国体に期待している。食、観光と合わせ、さんさ踊りもPRしていきたい」と意気込む。ただ、景気に関しては「横ばいか、むしろ落ち込んでいる」と厳しく評価。「一番の問題は人口のパイがどんどん小さくなっていること。北東北の中で盛岡は、まだ、良い方だが、それに甘んじることなく手を打つことが大きなテーマだ」と語った。


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