盛岡タイムス Web News 2016年  1月 8日 (金)

       

■  テロ想定し図上訓練 5年ぶり19日に 県と盛岡市、国など200人以上


 テロ行為に対応した県国民保護共同図上訓練は19日、盛岡市内丸の県庁と同市役所で実施される。内閣官房と消防庁、県、同市、関係機関など12機関団体から200人以上の参加が予定される。訓練はJR盛岡駅かいわいで爆破事件が相次いで起き、多くの死傷者が発生。その後、爆発物などを所持した犯行グループがアイーナに人質をとって立てこもった想定で展開される。

  訓練の想定では、仙台市でテロ撲滅世界会議が開かれるのを機に、公式プレイベントが盛岡市で開かれることになった。これに対して国際テロ組織が世界会議の中止を求める声明を出し、国際テロ組織の日本への潜伏計画について情報提供があったとされている。

  さらに18日に入国管理局で容疑者1人が拘束され、組織が入国しているとの自供を受け、県は消防庁からの連絡を通じ、数人で構成される情報連絡室を設置。盛岡市も災害警戒本部設置要綱に準じた警戒態勢を敷くなど練りに練ったシナリオ。2015年11月発生のIS(イスラム国)によるフランス・パリ同時多発テロを彷彿(ほうふつ)とさせる内容だ。

  所管する県総合防災室によると、訓練では爆破事件そのものについては災害対策基本法に基づき市が爆発事件対策本部を設置。県も連絡室からテロ災害対策本部に移行する。市の責任で広域消防応援隊や医療チームDMAT、自衛隊などに派遣要請をする。

  立てこもりの発生を経て、国際テロ組織から犯行声明があり、さらに爆破予告をして危険度が高まると、国が緊急対処事態と認定。今度は国民保護法に基づき国主導で、県、市とも緊急対処事態対策本部に移行。警報の伝達や住民への避難指示、救援の委託・実施などに着手する。

  県内では、今年の国体・障害者スポーツ大会本県開催、2019年のラグビーW杯釜石開催など全国あるいは国内外から大勢の人が集まるイベントが予定されている。国もW杯や20年の東京五輪を踏まえ、地方に対してテロ行為を想定した訓練の実施を促している。

  これを踏まえ、県では10年12月以来5年ぶりで訓練を実施。09年11月にも行われ、3度目となる。東日本大震災津波後としては初めて。

  會川雅行防災危機管理監は、「11年度以降訓練をしていない中、今年度訓練の実施を予定してきた。国体やラグビーW杯など差し迫った分の対応もあり、実働部門の訓練も今後考えていきたいし、レベルアップを図りたい」と説明している。


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