盛岡タイムス Web News 2016年  3月 5日 (土)

       

■ 〈体感思観〉佐々木貴大 アツイゼいわて国体


 
 完全国体として本県で開催される希望郷いわて国体の冬季大会が1月から2月にかけて、盛岡市など各地で繰り広げられた。県勢選手団はスケート国体、スキー国体で入賞ラッシュとなり、10月開幕の本大会へ上々の滑り出しとなった。

  以前にコラムで「スポーツは生観戦が熱を感じられる」と書いた。それは極寒のウインタースポーツでも変わらない。取材中、特に燃えたのは、フィギュアスケート成年男子の佐藤洸彬選手(岩手大)のフリースケーティング「カルメン」と、スキーノルディックコンバインド少年男子の三ケ田泰良選手(盛岡中央高3年)のゴールシーンか。

  佐藤選手のフリースケーティングは、演技の盛り上がりに合わせて鳥肌が立ち、フィニッシュを撮影した後は思わずこぶしを握った。三ケ田選手がクロスカントリーで先行する選手を逆転してスタジアムに現れた時は、われを忘れ「来た!」と叫んだ。

  熱戦が人の心を熱くする一方、暑さが選手らを苦しめた。スケート競技会で暑さにより県営スケート場のリンクが解けるなど、整氷に苦心する係員を紙面で取り上げた。スキー競技会も、係員らの手厚い対応で何とか競技は行うことができたが、スペシャルジャンプは環境悪化により2本目のジャンプが行われないなど、影響があった。

  スキーの一部競技では、雪不足で国体選手を選考する予選が実施できない県もあったと聞く。全国的な暖冬が大きく影響した国体だった。

  吹雪や極寒の中の取材も大変だが、選手たちが練習の成果を発揮できない姿を見ることもつらい。コンバインドの会場で、「天候ばっかりはなぁ」と、熱いお振る舞いの豚汁で体を温めながら他県の報道陣とぼやきあった。

  思い返せば、和歌山国体でも開会式で気温が上がり、体力を奪われた。「お天道様」次第だが、本大会は選手の熱戦にふさわしい気候であってほしい。


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