盛岡タイムス Web News 2016年  3月 15日 (火)

       

■  盛岡バスセンターを解体 事業者側が方針 ターミナル事業9月末廃止 市は土地取得、機能維持検討


 株式会社盛岡バスセンター(上野聖二代表取締役社長)が、盛岡市中ノ橋通の盛岡バスセンターのバスターミナル事業を2016年9月末にも廃止することが14日、分かった。同市によると、2月25日の同社取締役会で、安全性の観点から建物の取り壊しを行う必要があると判断し、バスターミナル事業等の廃止を行う方針を決議した。3日に同社から市へ報告があった。バスターミナル機能がなくなると、バスの発着、待合室、発券場所、テナントなどに影響が出ることから、市は市民生活への影響を最小限にするためバス事業者などと土地の取得を含め対応策を早急に検討する考え。

  同社から市に報告された内容は▽建物の老朽化が著しく、建物の建て替え、大規模改修等によるバスターミナル事業の存続を検討したが、民間事業者単独では建て替え等が困難であるとの結論に至った▽建物取り壊し後の土地は売却を予定しているが、売却先は未定─など3項目。志賀達哉商工観光部長は「すでにターミナル事業の廃止が決まっており、誠に残念だが申し入れを受け入れざるを得ない」と説明する。

  盛岡バスセンターは現在、平日1日当たり県交通や県北バスなど6社23路線253便のバスが発車している。特にも同市の北や西側からのバスの発着場所となっており、バスターミナル機能が失われた場合の影響は大きい。

  市は、公共交通の重要性に鑑み、移動手段の確保など市民生活への影響を抑えるために、現在の場所へのバスターミナル機能の整備を予定する。市単独での事業は難しいため、民間などと協同で建物取り壊し後の土地の取得も含め、検討したい考え。現在の建物の取り壊しは年内がめどで、ターミナル事業が廃止される9月末以降一定期間は使用できない期間が生じるとみられる。

  市によると、建物取り壊し後に売却が予定される土地は、約2800平方b。隣接地の地価は1平方b当たり約19万円で、取得には約5億3千万円が必要な計算になる。

  盛岡バスセンターの建物は1960年に竣工され、増築された部分も含め3階建てで、現在7社がテナントとして入居する。市によると既にテナントには廃止の意向が伝えられているという。市は同社に対して、従業員の再就職、テナント対策などに万全を期するよう要請する。

  市の第2期市中心市街地活性化基本計画には、同社が事業主体となり2016年度までにバスターミナル機能の強化と商業機能や公的機能の充実により、交流拠点として地区の活性化を図る盛岡バスセンター再整備事業が盛り込まれている。14年4月に市、同社、株式の大半を所有する国際興業(本社・東京)の3者で行われた懇談では、労務単価や資材高騰による時期や規模の見直しの考えが示されていた。

  今回のバスターミナル事業の廃止で、事業主体などの計画変更をせざるを得ない。市では盛岡バスセンター再整備事業自体は継続し、社会資本整備総合交付金が活用できる同計画の期限(18年3月)までに、バスターミナル事業を含めた周辺のにぎわい創出についても方向性を決めたい考え。

  14日の市議会全員協議会で、谷藤裕明市長は「(バスターミナル事業の廃止は)非常に残念なこと。長い歴史を誇るバスセンターで、交通の重要な役割を担っている。市民、県民の足に不便を感じさせないようきっちり造り上げることが最優先と思っている」と話した。


本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします