盛岡タイムス Web News 2016年  3月 28日 (月)

       

■  〈幸遊記〉272 照井顕 1958年のJAZZ DAY


 世界中のジャズ関係者に愛され大切にされている一枚の歴史的写真がある。ジャズ黄金時代の記念碑といえる決定的な「ビッグ・ピクチャー」がそれ!。1958年8月12日火曜朝のニューヨーク・ハーレム。当時ニューヨークで活躍中のほとんどのビッグ・ネーム・ジャズ・ミュージシャンが、アメリカの雑誌「エスクァイア」の企画、呼び掛けに応じて集まった白人、黒人合わせての57人と、12人の子どもたちが一緒に、アート・ケインのカメラに収まったモノクロ作品は時がたてばたつほど、誰しもが見とれてしまうほどの、奇跡的でクレージーな写真。

  アメリカでは、それから60年近く経た今日でも、歴史的なJAZZ DAYとして語り継がれており、何とその伝説の写真物語が絵本「JAZZ DAY」となって今年2016年に発売になったばかりであったから、グッド・タイミング!のビックリポン!18.99ドル+TAXを払い買い求めた。その翌々日、貸切バスで「ナショナル・ジャズ・ミュージアム・イン・ハーレム」を目指してたどり着いたら移転で、129th st58 Wの新ミュージアムへ移動。着いたところは小さくてとてもシンプルなたたずまい。

  入るとお客さんは誰もいなかったから、まるで貸し切り状態だったので、僕は、そこにあったSPレコード棚の中に、ピアニスト・テディ・ウイルソンの「スイート・ロレイン」がありますかと尋ねたら、パソコンで探してくれて、「デジタル化してあり、聴くこともできる」というので、ヘッドホンで聴かせてもらった。戦後満州から日本へ引き揚げた、穐吉敏子さんが1946年に別府のジャズコレクターから同盤レコードを聴かせられ、ジャズに開眼したという昔聞いた話を重ね合わせながらの鑑賞は、その演奏内容とともに感動的でした。

  そして、ミュージアムには、先日穐吉さんとジャズピアノサミットに出演した、アーロン・デールの大きな写真。その向かい側の壁には、さらに大きな、1958年のJAZZ DAYの特大写真ポスター!。僕は帰り際その学芸員に、写真を撮った場所を尋ね、ミュージアムのパンフにメモしてもらい126th stのレキシントンAveとマジソンAveの間にある17Eのアパート前に、57人ならぬ僕たち17人並んで感激の記念撮影!その2016年3月7日は、僕らにとっての新しいジャズ・デーとなったのでした。
(カフェジャズ開運橋のジョニー店主)


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