盛岡タイムス Web News 2016年  4月 15日 (金)

       

■  〈潮風宅配便〉297 草野悟 ロレオール田野畑が21日開店


     
   
     

 フランス料理人伊藤勝康さんは、おそらく岩手県人なら、ほとんど知っているのではないでしょうか。フランス料理の日本を代表するシェフで、「ロレオール」というお店のオーナーシェフでもあります。料理番組「アイアンシェフ」で鉄人黒木さんに勝ったのは有名な話です。農林水産省の「料理マスターズ賞」も受賞した大変な方なのです。と伊藤さんのご紹介はこのあたりにしまして、なぜボトルを持って笑っているか、の疑問にお答えします。

  まずどこの場所かですが、「SCOTCH HOUSE」という盛岡の下ノ橋町にあるお店です。秘蔵スコッチのコレクターとして日本のスコッチバーの中で5本の指に入り、全国からファンが駆けつける名店なのです。マスターの関和雄さん、奥さんの聡子さんのものすごい知識量と分かりやすい説明に、分かったようにうなずきましたが、まあほとんど覚えられません。で、伊藤シェフが誕生日だというのでお祝いの乾杯をしましたら、マスターが、「これ1963年のGLEN MORAY」と言って出してくれました。つまり伊藤シェフの生まれた年のスコッチなのです。じぇじぇじぇ、びっくりぽん、と叫んでしまいました。

  52年前のスコッチですから貴重に決まっていますが、平然とグラスに注ぎ伊藤シェフに差し出してくれました。これには伊藤シェフ、大感動です。素晴らしい誕生日のお祝いになりましたが、もう一つの新たな出発への乾杯でもありました。三陸鉄道北リアス線にある田野畑駅から車で10分程度の場所に「ロレオール田野畑」を4月21日に開店するのです。三陸の海が目の前。「食材は豊富で、人、食文化、歴史、風土、自然環境がそろっている素晴らしいところ」と絶賛していました。つまりほれ込んだ場所なのです。あのシェフが、なぜ田野畑に?と友人たちは驚いていますが、「世界には小さな村に一流の店があることは珍しくない」といいます。

  伊藤シェフは、「その土地に根差す料理人の育成」も目的にしています。震災後は被災現場に何度も足を運んだ伊藤シェフ。こうして三陸の応援を続けてくれることに感謝でいっぱいです。日本を代表する超一流の料理人のお店が三陸鉄道に乗れば行けるなんて実にわくわくいたします。じぇじぇじぇなのです。
   (岩手県統括コーディネーター)


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