盛岡タイムス Web News 2016年  4月 19日 (火)

       

■  〈イタリアンチロルの昼下がり〉249 及川彩子 教会に響く「さんさ」


     
   
     

 前回の不来方高校音楽部イタリア演奏旅行から早や2年。この3月末、待ちに待った音楽部の皆さんが、村松玲子先生の引率で、イタリアにやってきました。

  4度目の今回は、成田からローマ経由でフィレンツェ入り。そしてベネチア・アジアゴ・ブレーシャ・ミラノと、5カ所の街を一週間で回る過密スケジュールでしたが、初めての生徒たちも、みんな元気いっぱい。どの街角でも注目を集め、陽気なイタリア人たちを、素晴らしい歌声で楽しませていました。

  フィレンツェの聖クローチェ教会、ベネチアの聖マルコ寺院など、由緒ある教会でのミサに加え、今回初めてミラノの音楽家の聖地「ベルディの家」を訪れ、領事を招いての演奏会と、貴重な機会を得たのでした。

  そして、どの地でも聴衆を圧倒したのが「さんさ踊り歌」[写真]。アジアゴの大聖堂コンサートでは、「岩手・不来方」の由来解説の後、太鼓に先導された「さんさ踊り歌」が始まると、聴衆は、独特な手足さばきにくぎ付けになったのです。玲子先生の企画大成功。

  伝統踊りを舞い、歌う若者たち。その躍動感の立役者の一人は、音楽部卒業生ながら、制服姿で現役に交じって参加した作山春香さん。昨年「ミス太鼓」に輝いた絶品の踊りと太鼓で、最終日には、ミラノ大聖堂前で太鼓をさばき、拍手喝采(かっさい)を浴びました。

  東日本大震災の復興を願う「花は咲く」などなじみのメロディーに加え、郷土文化の魅力を見せてくれたステージは、今でも、この街の人々の一番の話題です。

  さらに自国の紹介にとどまらず、イタリア国歌とも言うべき、ベルディ作曲の「飛べ、黄金の翼に乗って」の大合唱曲で、ステージを締めくくるという、両国をつなぐ思いが、私たち聴衆の心をわしづかみにしたのでした。

  微力ながら、今回も皆さんのお手伝いができたことを誇りに思います。音楽部の皆さん、ここアジアゴに、素敵な贈り物をありがとう。


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