盛岡タイムス Web News 2016年  4月 23日 (土)

       

■ 〈体感思観〉 編集局 馬場恵 熊本地震、できることから


 熊本地震の発生からきょうで9日。熊本、大分両県を中心にした相次ぐ地震で、約9万人が避難生活を余儀なくされている。行方不明者の捜索が続く一方、震災関連死の報告も相次ぐ。各地から支援物資が届けられ、全国の医療班や支援団体も続々と現地入り。震災直後に比べれば、支援の手が延びているはずだが、それでも被災者を取り巻く環境は厳しい。

  盛岡でも、東日本大震災の経験を生かして、九州の被災地を応援しようという動きが本格化してきた。行政や医療機関はもちろん、市民レベルでも募金活動や、さらなる支援方法を模索する機運が高まっている。

  東日本大震災の被災地支援活動に取り組んだ40団体で組織する、もりおか復興支援ネットワーク(代表・一般社団法人SAVE IWATE寺井良夫代表理事)は26日に、熊本地震の被災地を支援するための情報共有会議を開くことを決めた。

  今、盛岡の市民が、九州の被災者のためにできることは何か。21日夜、開かれたネットワークの役員会では、緊急物資を募り、現地へ届けるという具体的な提案もあり、激しい議論になった。
「岩手や盛岡のナンバーを背負った車が支援に入るだけでも被災者を勇気づけられる」「パフォーマンスに終わっては迷惑をかけるだけ。震災の経験を生かさなければ」−

  日々、伝えられる被災者の苦悩を見聞きし、気持ちははやる。東日本大震災を経験し、今も復興支援に汗している団体のメンバーであれば、なおさらだ。

  しかし、現地の情報は錯綜(さくそう)、正確なニーズの把握はなかなか難しい。まず、加盟団体が持っている情報や必要な情報を共有し、取り組みの方向性を探ることにした。

  東日本大震災の被災者支援を続けているSAVE IWATEは、熊本地震の被災者のための募金活動も、いち早く開始した。寺井代表によると、東日本大震災でつらい経験をした被災者が進んで募金してくれるという。「5年前、助けてもらった恩返しをしたいという三陸の被災者の気持ちを何とか形にしたい」と思いを募らせる。

  SAVE IWATEは今月末にも独自に先遣隊を派遣し、支援活動を展開しながら、現地の支援団体とのつながりを深める計画だ。

  九州のために何か役に立ちたいと思いつつ、募金以外の方法が見つからず、もどかしい思いをしている市民もいるだろう。リーダーたちも手をこまねいているわけではない。できることから協力しよう。


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