盛岡タイムス Web News 2016年  5月 18日 (水)

       

■  減災に「住民目線」導入 北上川上流洪水対策協 8月に方針とりまとめ


     
  洪水減災対策協議会の初会合  
 
洪水減災対策協議会の初会合
 

 北上川上流洪水減災対策協議会は17日設置され、盛岡市内で初会合が開かれた。2015年9月の関東・東北豪雨の教訓を踏まえて国策定の「水防災意識社会再構築ビジョン」に基づき、構成の盛岡市や紫波町など県内15市町と県、国が大規模災害の減災へ、8月に北上川上流域における地域の取り組み方針をまとめる。自らリスクを察知して主体的に避難可能な、実効性ある「住民目線のソフト対策」などに取り組む。

  事務局の国交省岩手河川国道事務所によると、ビジョンでは5年後の20年をめどに水防災意識社会の再構築に取り組む。地域の取り組み方針は住民目線のソフト対策に加え、国交省が担うハード対策が盛り込まれる。

  方針では、5年間で達成するべき目標として「避難する・地域を守る・防災力を育てる」ことで被害の最小化を目指す。歴史的に市街地の水害リスクの高い流域で、家屋浸水した02年7月と07年9月の洪水、13年8、9月の局地的大雨などの教訓を踏まえる。

  達成に向けては▽安全な避難行動のための取り組み(ハザードマップ作成・周知、避難勧告などに着目したタイムライン作成等)▽人命と財産を守る水防・排水活動(水防体制強化、排水手法の検討や訓練実施等)▽地域防災力の維持・継続・強化(水防に関する説明会開催、学校現場での教育の検討等)─が3本柱に掲げられる。

  同事務所は国直轄区間の洪水想定区域の見直しを進めており、出水期を前に策定予定。ソフト対策は避難行動につながる情報のリアルタイム提供などにつながる見込み。

  県内の北上川上流域における堤防整備の必要な区間で、国直轄の本川・支川延長268・4`のうち、高さや幅が十分な完成堤防は133・3`で約50%を占める。これに対して暫定堤防が67・4`、無堤防が67・7`でそれぞれ約25%。

  同事務所によるハード対策としては洪水を安全に流す目的で堤防の漏水対策、河道掘削、侵食対策などを延長11・7`で、氾濫が起きても被害を軽減する危機管理型対策として堤防天端保護などを7`で実施する。

  清水晃同事務所長は冒頭、「関東・東北豪雨は決して他人事でなく、いつ北上川流域で同じことが起きてもおかしくない。近年の大雨の局地化、集中化、激甚化を踏まえ、被害を最小限に食い止めるには関係者が認識を共有して対策を講じる必要がある」とあいさつし、連携を訴えた。


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