盛岡タイムス Web News 2016年  5月 28日 (土)

       

■ 〈体感思観〉 編集局 戸塚航祐 雨男って本当にいるの?


  2016年4月末〜5月の大型連休は天候に恵まれない日々が続いた。世間の休暇ならば、その様子を伝えるのも報道機関の務めだ。しかし、記者が訪れた日と場所は大半が大雨。取材先から「(この中の)誰かが雨男なのでは」と揶揄(やゆ)されたが、誰も目を合わせない。記者も心当たりがあるため、何とも居たたまれない気分となった。

  大型連休前半の4月29日、滝沢市が開いた鞍掛山の山開きは山頂で雪が降る中で開催。続く7日、雫石町で行われた田植えイベントは大粒の雨の中、行われた。3日からは比較的天候に恵まれたが、県内の観光地は平年より客足の少ない休暇となった。

  雨女や雨男の由来は日本の妖怪だと言われる。一般的には雨を呼ぶ迷惑な妖怪と考えられている。しかし、干ばつの際に人を助けるという話もある。果ては水神の竜の化身という荒唐無稽な話も。現代にも地名として名残を残すが、昔は水不足を理由に村単位で争うことがあった。水害で田畑が水没した年と、日照りが続き田畑が枯れた年で、雨に対する心象が違った表れではなかろうか。

  現代の雨女は外出先で雨降りに見舞われやすい人を言うが、日本は温暖湿潤な気候だ。国交省によれば、日本の年平均降水量は1718_。世界平均の約2倍に相当する。月別の降水量、年別の気候も差が大きい。

  極端なことを言えば、日本では誰がどの場所に出掛けても雨は降る。出掛けた先で雨が降り、「水を差された」と怒りを向けられるのは理不尽というものだろう。

  22日、盛岡市の最高気温は30度を超えた。小雪の影響で雪解け水が少なく、夏場の水不足が心配される。一方で、雪不足の帳尻を合わせるかのような水害が起きる可能性も聞こえる。15年夏には局地豪雨が発生し、住宅や自動車が水没したことは記憶に新しい。

  6月から雨と台風の季節が始まる。雨男と自覚する記者としては、豪雨災害が起きないことを願わずにいられない。雨男・雨女を信じるかは自由だが、皆さんの周囲に雨男・雨女がいたら、出掛ける先ではくれぐれもご用心を。


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