盛岡タイムス Web News 2016年  5月 30日 (月)

       

■  県内5社 オール県産で醸造中 南部もやし(オリジナル麹)を共同開発 県工業技術センター 岩手みそしょうゆ学びの会と


     
  「南部もやし」の完成を喜ぶ小林さんと畑山さん(左から)  
 
「南部もやし」の完成を喜ぶ小林さんと畑山さん(左から)
 

 県オリジナルのしょうゆ用種麹「南部もやし」と県産大豆、小麦を使ったしょうゆを県内のメーカー5社が醸造している。南部もやしは、県産の種麹がなかったことから盛岡市北飯岡の県工業技術センター(小田島智弥理事長)と、岩手みそしょうゆ学びの会(浅沼宏一会長)が2015年3月に共同開発。県産材料だけで造ったしょうゆを岩手の各メーカーが出すことで、製造と販売に弾みをつける。醸造中の各社のしょうゆは来年2〜3月に完成品を披露し、統一したパッケージで販売する。

  しょうゆは種麹と言われる菌と大豆、小麦粉、食塩を混ぜて「しょうゆの麹」を作り、それを半年〜2年間発酵させて出来上がる。種麹は菌糸が伸びていく姿から「もやし」と呼ばれ、しょうゆの色やうまみ、香りを決める大切な成分とされる。県産大豆と合う初の県産種麹をつくるべく2013年、2者が開発に乗り出した。

  開発1年目は種麹12株を使い12種類のしょうゆを醸造したが味、香りとも満足いくものができなかった。2年目は2株を合わせた混合菌を6種類作り醸造。結果、アスペルギルスソヤとアスペルギルスオリゼの混合菌が県産大豆と合い、苦みが少なくうまみ成分の多いしょうゆを作るとわかった。特に県奨励品種の大豆シュウリュウとの相性がよく、伝統的な県産大豆ナンブシロメともマッチしたことから、この混合菌を「南部もやし」と命名。

  現在、南部もやしを使ったしょうゆ麹を浅沼醤油店(盛岡市)、宮田醤油店(雫石町)、佐々長醸造(花巻市)、八木澤商店(陸前高田市)、大黒醤油(軽米町)で醸造中。来春完成する。

  同機関醸造技術部の畑山誠上席専門研究員は「原料、製造すべて岩手のしょうゆが出来上がる。開発に時間を要した分、非常に楽しみ」と完成を待ちわびる。

  完成品は、県内の大型小売店などで販売する。県在住のデザイナーが、各社の見分けがつくようパッケージを考案するという。

  同機関デザイン部の小林正信上席専門研究員は「付加価値の高い品として手に取ってもらえるよう販売方法、パッケージを吟味したい」と意気込みを見せた。


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