盛岡タイムス Web News 2016年  8月 1日 (月)

       

■  〈幸遊記〉290 照井顕 高橋秀のジャズ エイジたち


 コンサートのプレイガイド、音楽ソフト、オーディオ機器の販売などで県内一の知名度や売上高を誇っていた、盛岡市大通の老舗「佐々木電気」が閉店したのは2010年2月。僕は仕事柄ショックを受け、他人事ではない思いから、すぐ開運橋のジョニーに出演のバンドやミュージシャンたちに声を掛け、大通商店街協同組合のご協力を得て、ささやかな野外(商店街)での無料コンサート「ビックストリート・ジャズ・ライブ・フェス」を企画。

  震災のあった2011年も普通にやることだけを基本に、4月から10月まで毎月開催できたことは、何にも変え難い。そして今年2016年8月7日で27回目、毎回楽しみに聴きに来る人たちや僕たちにとってもうれしいのは、昨年8月に次ぐ2度目となる、将来のジャズピアニスト(子どもたち)の出演である。中野綾夏、米澤りりや、米澤ゆりや、三輪暁音、矢幅心、西川さくら、菅原有史の7人。小学1年生から高校生まで、大人たちのリズム隊をピアノでリードするさまは、聴くはもちろん、見ているだけでも感動ものなのです。

  指導しているのは雫石町の高橋秀さん(57)である。彼女の生まれは秋田県にかほ市、小学校からピアノを習い中学ではオルガンに夢中になり、秋田県立由利高校時代には盛岡まで通い、習った先生は後に「姫神」となって、一時代を築いた故・星吉昭さんだった。秀さん自身も先生の資格を取得し、ビクター、テクニクス、ローランドなどの教室で教えながら、自らはジャズに挑戦。だが弾けない日々の中でジャズは無理かなと思った時、自分の気持ちとは反対にジャズの人たちに引っ張られてピアノを弾くはめに。

  基本のコード(和音)しか知らなかったことから、ジャズとジャズっぽいことの違いを言われショックを受けた。以来好きなピアニストのコピーはじめ、理論、テンションなどを独学で猛勉強。ジャズの好きな父にアドリブのことを聞いたら、「ジャズのピアノだろ、上に行ったら下りてくればいいんだ」の一言でふっきれ演奏自在になった。3年前からは子どもたちにも他の人と合わせる楽しさ、難しさを覚えてほしいとジャズも教えるようになったという。「理由は単に私はジャズが好きだから。弾いて聴かせると子どもたちも好き!って言うからね」と素敵な笑顔。ジャズの未来は明るい。
(カフェジャズ開運橋のジョニー店主)


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