盛岡タイムス Web News 2016年  8月 3日 (水)

       

■  30周年を機に解散へ 岩手山西会 日中友好交流に貢献 教育支援は龍澤学館が継承


     
   教育交流事業を残し、会を解散することを決めた岩手山西会の第30回定時総会  
   教育交流事業を残し、会を解散することを決めた岩手山西会の第30回定時総会  

 中国山西省からの技術研修生の受け入れなど日中友好交流事業に取り組んできた岩手山西会(大内豊会長、事務局・盛岡タイムス社内)は2日、盛岡市内で定時総会を開き、今年度末をもって解散することを決めた。日本語を学ぶ留学生のための教育交流事業は同市の学校法人龍澤学館(龍澤正美理事長)に事務局を置き継続する。

  総会には会員ら17人が出席。来年3月末での解散や、9月7日から11日にかけ、最後の取り組みとなる第27回「日中友好の翼」を実施し、訪中団を派遣することなどを了承した。

  大内会長は「諸先輩方の努力で日中の友好交流に大きく貢献できたと思う。さらに輪を大きくできなかったことは残念だが、これまでの成果を消滅させることなく次の世代に継承していきたい」とあいさつした。

  同会は1986(昭和61)年4月に発足し、今年度が30周年の節目。これまで農業や土木、食肉加工、漆工など多分野にわたる技術研修生計119人を同省から受け入れてきた。

  98年には山西省長治市に、日本の農業技術を学ぶ拠点として「日中友好農業技術開発センター・交流農場」が完成。リンゴ、モモなどの苗を植栽し技術指導に協力した。 90年には本県初の国際チャーター便による「日中友好の翼」を就航。2007年からは定期便利用に切り替え第25回まで延べ4500人が往来した。

  教育交流支援事業も始まり04年には、盛岡中央高校と長治第二中学(高校)が国際姉妹校提携。龍澤学館が運営する盛岡情報ビジネス専門学校日本語学科への留学生の受け入れも支援し、かつての技術研修生の縁者らを中心に、今年4月までに35人が入学した。

  多くの実績を残してきたが、経済環境の変化や会員の高齢化などで近年、活動が低迷。戦争による不幸な歴史を乗り越えて友好を深め、中国の技術向上に貢献しようという当初の目的は達成したとし、若い世代の教育交流支援事業を残して会を解散することにした。

  教育交流事業を引き継ぐ、龍澤学館の龍澤理事長は「かつては農業分野の研修生が中心だったが、現在は大学など上級学校への進学を希望し、幅広い分野で活躍を目指す留学生が多数を占める。30年にわたる岩手山西会の実績と精神を引き継ぎ、次世代に活躍する若者を育てていきたい」と話した。


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