盛岡タイムス Web News 2016年  8月 4日 (木)

       

■  改善も連携に課題 県教委が調査結果 積極認知の意識広まる 公立校のいじめ防止対応


 県教委は3日、県内全公立学校を対象に実施した学校いじめ防止基本方針の取り組み状況の調査結果を公表した。2015年8月に実施した緊急調査と比較して全ての項目で改善が見られたものの、地域や関係機関に対する周知や連携などに課題が見られ、県教委は各市町村教委などと連携し、改善を図る。

  今回の調査は、同年7月に矢巾町で当時中学2年の男子生徒がいじめを苦に自殺したとみられる事案を受け同年8月に実施した緊急調査(対象期間同年4月〜7月)の精度を高め、認知を深めるために県教委が初めて行った。今回の調査対象期間は同年4月から16年3月末。5月までに回答を集めた。対象校数は580校。閉校などにより、緊急調査時から16校減となった。

  調査項目は22項目。緊急調査と同一の設問は20項目で、全項目で改善が見られた。20ポイント以上改善したのは、▽保護者に対するいじめアンケートを、計画通りまたは計画を超える回数実施した(緊急調査26・0%、今回調査74・7%)▽教職員の研修を、計画通りまたは計画を超える回数を実施した(緊急調査60・2%、今回調査88・1%)▽いじめと認知した事案またはいじめと疑われる事案があった(緊急調査48・2%、今回調査75・3%)―の3項目。

  県教委ではいじめの認知割合の増加について、いじめの積極的な認知の温度差の解消が進んでいるとして、肯定的に捉えている。

  肯定的な回答の割合が約70%を下回ったのは▽PTAや地域の関係団体などとともに、いじめの問題について協議する機会を設け、連携協力した対応を図る(緊急調査33・7%、今回調査37・9%)▽「学校いじめ防止基本方針」をホームページや学校通信に掲載するなどして広報活動に努める(緊急調査27・5%、今回調査41・2%)▽児童・生徒会活動などを通じて、いじめの問題を考えさせたり、児童生徒同士の人間関係や仲間作りを促進する(緊急調査69・6%、今回調査70・7%)│の3項目。

  また、県内におけるいじめの相談窓口について児童生徒に周知を行った(緊急調査94・8%、今回調査100・0%)など6項目は、90%以上の学校が適切に取り組んでいると回答した。

  県教委では本調査結果の周知をはじめ、各学校への支援や助言を行う。各種教員研修においても、いじめの未然防止等に関する内容を充実させる。

  県教委は今年度以降も質問項目を変え調査を行う予定。

  県教委学校教育室の菊池広親首席指導主事兼生徒指導課長は「いじめ対策について、各校の対応が進んでいる。不断の改善を行い、さらに取り組みを進めるための支援をしたい」と話した。


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