盛岡タイムス Web News 2016年  11月  5日 (土)

       

■ 盛岡市立高 生徒が市民の声集約 盛岡バスセンター廃止後のまちづくり 商業科が中心商店街で 12月には市長に提言


 

     
   肴町商店街でバスセンター跡地の活用などについて聞く盛岡市立高の生徒  
   肴町商店街でバスセンター跡地の活用などについて聞く盛岡市立高の生徒
 

 9月末で廃止となった盛岡バスセンターの今後を含めた盛岡市のまちづくりについて若者の視点で考え、市に提言するため高校生が4日、市民に直接意見を聞く調査を実施した。調査を実施したのは、盛岡市立高(小笠原健一郎校長)の商業科3年の生徒76人。市内の盛岡駅前商店街、肴町商店街、大通商店街で、生徒が自主的に考えた項目をアンケート形式で市民に聞いた。生徒は今後、調査を踏まえてレポートをまとめ、早ければ12月にも市長へ提言を行う予定。

  生徒は先月28日には市都市整備部から盛岡バスセンター跡地の現状と課題について説明を聞く授業を受けた。今回のアンケートは、授業を踏まえ、自分たちの意見だけでなく、直接市民から意見を聞き盛岡のまちづくりを考える機会とした。

  アンケートは「バスセンター廃止のニュースを聞きどう思ったか」「バスセンター跡地にどんな施設がほしいか」といったバスセンターについて聞く質問のほか、「盛岡に住んでいて不満はあるか」「盛岡の魅力は」「本県の若者離れを防ぐためには」など今後のまちづくりにつながる質問項目も設けられた。盛岡のイメージや住んでいる町との違いを尋ねる、他県民に対する項目も用意された。

  盛岡バスセンターに近い肴町商店街では、生徒25人が買い物客などに声を掛け、質問項目を尋ねた。「盛岡バスセンター跡地有効利用アンケート実施中」と書かれた模造紙を広げ、生徒が協力を呼び掛けると、足を止めて応える市民の姿が目立った。

  市内から来た阿部友紀さん(30)、美保さん(29)夫妻は「バスセンターの廃止についてはそんなに深くは考えなかったが、ニュースで聞いて知っていた。新しい施設には、若い世代が来やすいお店が入ってくれたら。車社会なので駐車場が充実していないとどうしても足を運びづらい」と話した。

  市内から買い物に来た女性(72)は「買い物に行くときも帰りもバスセンターを使っていた。仙台などに行くにもみんな盛岡駅からだと大変。若い人たちは車を持っているが、年をとった人は困る人も多い。新しい施設には、介護や福祉の機能も備わってほしい」とバスターミナル機能の早期の完成を望んだ。

  市民の意見を聞くことは、生徒自身にとってもまちづくりを改めて考える機会になった。松澤尚季君は「他県と比べて活用していなかったので(盛岡バスセンターの)廃止はいいと思うという人がいる一方、高齢者はなくなるのは不安という人もいた。客観的になってみて、今後、盛岡を自分たちが支えていかなければならないので、まちづくりを考えることの必要性を感じた」と話した。

  冬場は通学にバスセンターを利用していたという堰端ひかりさんは「休憩場所が狭くなるので、冬場待つときは不便になる」と感じる。「まちづくりについて考える機会はなかなかないので授業をやって改めて良かったと思う。盛岡の建物は老朽化が進んでいるので、お年寄りの目線で、なおかつ若者にも合致した施設が増えれば」と望んだ。

  赤坂舞乃さんは「私は滝沢市民だが、以前は盛岡に住んでいた。盛岡はいいものがたくさんある。バスセンター跡地のことをきっかけに、盛岡のことがPRされ、活性化につながれば」と話した。

  盛岡バスセンターは、建物の老朽化などに伴い運営会社が9月末でバスターミナル機能を廃止し、年度内にも建物が解体される。現在は、道路を挟んだ向かい側のバス待機場所に新設バス停と仮設乗降所が開設され、周辺バス停に分散してバスの発着が行われるほか、高速バスなど一部が盛岡駅発着となっている。

  市では、建物解体後の跡地を取得し、将来的にターミナル機能とにぎわい機能を持つ複合施設を公民連携により再整備する考え。


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