盛岡タイムス Web News 2016年  11月  9日 (水)

       

■  盛岡市 貧困解消に課題共有 第2回くらしの相談ネット会議 15年度は90人就職 生活困窮者自立支援法に伴い


     
   生活困窮者の自立支援に携わる機関、団体の関係者が一堂に会した第2回ネットワーク会議  
   生活困窮者の自立支援に携わる機関、団体の関係者が一堂に会した第2回ネットワーク会議
 

 生活困窮者を支える地域づくりに向け、盛岡市は8日、関係機関が一堂に集まり情報を共有する「市くらしの相談ネットワーク会議」を同市紺屋町の市勤労福祉会館で開いた。昨年4月に開設された市くらしの相談支援室(もりくら)によると、今年4月からの新規相談者は9月までで357人で、ほぼ前年度並み。相談者の多くが複数の領域にまたがる問題を同時に抱えており、関係機関・団体の連携を強め、よりスムーズな支援につなげていきたいとしている。

  会議は、生活困窮者自立支援法の施行に伴い2015年度から開催。今回が2回目。保健、労働、福祉、教育など生活困窮者支援に携わる機関や団体、市の関係課などから約100人が参加した。

  もりくらの15年度の新規相談者は775人。今年度は9月までで357人で、内訳は男性168人、女性182人、不明7人。40〜50代を中心に中高年層の相談が目立った。

  相談内容は収入や生活費に関わることが最も多いが、病気や家族との関係、就職活動困難、メンタルヘルスなど、複数の問題を同時に抱えているケースがほとんど。もりくらでは、相談者の状況を分析した上で必要があれば、自立に向けたプランを作り、他の支援機関や団体とも連携して支援している。

  ハローワークとの連携事業で、15年度は、相談者のうち69人が自立のためのプラン作成の支援を受け、プランなしでの就職者を含め90人が就職。207人が職業訓練など社会活動に参加した。離職によって住まいを喪失する恐れがある人に、プラン作成と週1回の面接といった一定の条件下で家賃を支給する市の住居確保給付金は29人が利用した。

  生活困窮者が本格就労に至る前のステップとして社会活動を体験したり、ビジネスマナーを学んだりする就労準備支援事業も今年度からスタート。NPO法人もりおかユースポートが市の委託を受け実施している。10月までに27人の相談を受け、21人を支援した。

  個々の特性や課題に応じたトレーニングを可能にするため、支援メニューの多様化や協力団体、企業の拡大が課題という。同法人の菅原征和就労準備支援員は「30代の非正規労働者が増えている。年を重ねれば、生活困窮に陥る可能性が高く予防的支援の構築も求められる」と指摘した。

  もりくらの山口貴伸室長は「具体的なケースをもとに、関係機関とより深く連携し、有効な支援につなげていきたい」としている。


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