盛岡タイムス Web News 2017年  2月  25日 (土)

       

■ 直売所事業の進出支援 岩手銀行 農業総研(和歌山県)と包括協定


 

 岩手銀行(田口幸雄頭取)は22日、和歌山県のベンチャー企業農業総合研究所(及川智正社長)と地方創生に向けた包括業務提携に関する協定を結んだ。農家の販路拡大と所得向上、県の農産業の発展を目指すことで同意。同行は、登録農家の野菜や果物を集荷翌日に都市部のスーパーなどで販売する同社の「農家の直売所」事業の県内展開を支援する。同社と東北地区の地方銀行の提携は初。まずは農産物を集める集荷場と、その運営者(業務委託先)の選定に乗り出す。

  農産物の新たな流通形態と言われる同事業。各地域の集荷場に集められた産直野菜を、同社が提携する首都圏などのスーパーや小売店(全国816店舗)の直売所で販売する。2016年末時点の登録生産者は6千人、集荷場は全国に61拠点ある。

  登録農家は価格、数量のほか販売先も自分で選べ、生産物を全国好きな場所に販売できる。複数の流通業者を介さず、集荷翌日に販売されるため鮮度の良い野菜を提供でき、流通コストの低減から農家の収益向上につながる。売り上げ状況のフィードバックにより、マーケティング力や経営力向上も期待できる。生産物には生産者の名前や産地名を入れ、顔の見える安心な商品として提供する。

  県内で農業を営む法人や個人は約4万7千人。このうち年間販売額100万円未満は約6割(2015年農林業センサス県政策地域部調査統計課調べ)。同事業はこうした販売数量の少ない小・中規模農家などに利用を促す。集荷場と業務委託先が決まり次第、登録農家を募るという。

  同社との提携は紀陽銀行、北海道銀行、三重銀行、四国銀行に続いて5番目。

  岩手銀行法人戦略部事業サポートチームの藤野崇営業推進役は「農業は岩手の基幹産業。農家の所得向上は、県の長期的な発展につながる。農家の経営力強化、設備増強の際にも役立てれば」と話していた。

  同社は07年に創業し、16年に東証マザーズに上場した。及川社長は中小機構のジャパンベンチャーアワード2016で最高位賞を受賞した実績を持つ。


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