盛岡タイムス Web News 2017年  2月  26日 (日)

       

■  安心できる内陸災害公営を 復興支援セが盛岡で勉強会 入居希望者ら約50人 住宅建設津場所に高い関心


     
  内陸の災害公営住宅やコミュニティーづくりに関する勉強会  
  内陸の災害公営住宅やコミュニティーづくりに関する勉強会
 

 もりおか復興支援センター(金野万里センター長)は25日、盛岡市内で東日本大震災津波の被災者向けに整備される内陸の災害公営住宅に関する勉強会を開いた。参加した入居希望者らは、県が盛岡に整備予定の162戸中50戸の整備が公表された月が丘2丁目地内の県営備後第1アパート敷地内の間取り、残る112戸の建設場所へ高い関心を寄せた。仙台市の先進地の事例紹介や助言を通じ、コミュニティー形成など安心して暮らすために意見を交わした。

  約50人が参加した。うち被災者が約半分を占めた。県は備後第一分の仮入居募集を13日から24日の期限で実施した。会場には申し込んだ参加者もいた。備後第一の所在する月が丘2丁目町内会の橋幸雄会長(70)も出席した。

  被災者からは、家賃以外の共益費や町内会費などの負担、備後第一以外の建設場所に関する説明がいつあるのか、ペット連れ入居など質問が相次いだ。

  復興支援センターが県に問い合わせたところ、備後第一は「みなし仮設住宅」の入居期限が終了するのを踏まえ、早期に場所が決まった。それ以外の建設地については5月をめどに公表され、備後第一と同程度の利便性のある場所にする考えが示されている。備後第一は他の県営住宅の条件通りペットを連れて入居できないという。

  橋会長は、八戸市出身で、1960年のチリ地震津波で被災した経験を持つ。2011年3月の大震災発災後に内陸避難者15世帯が地元町内会で暮らすことになり、衣食住や医療機関を掲載したマップを作って情報提供。行事を通じて心のケアにも当たった。

  コミュニティーについて「今後入居する方を迎える側として、どう対応すればよいか。要望について何ができるか対策をしたい。どうか安心して月が丘に来てもらいたい」と呼び掛けた。

  これに対して高齢の参加女性は「娘に車に乗せてもらい下見に行った。公園や病院、店舗も近かったので仮入居を申し込んだ。お話を聞いてほっとした」と話し、抽選結果に期待を込めた。

  事例紹介として、仙台市から飯塚正広あすと長町第三復興公営住宅自治管理組合会長と新井信幸東北工業大准教授が招かれた。応急仮設住宅から公営住宅への移住に伴い住民らで組織された、NPO法人つながりデザインセンターは飯塚会長が代表、新井准教授が副代表を務めている。

  新井准教授は、孤独死を防ぐために外から家の明かりが漏れるのを確認できる窓や玄関扉のスリットなど、間取りの重要性を強調。集会所についても光熱水費の負担や使い勝手が悪くて利用頻度が下がらないよう、使用ルールの準備や仕様について設計時の配慮の必要性を説いた。

  備後第一以外に盛岡で整備予定の112戸については「どういう決め方をするかは説明がほしい。沿岸へ帰るときに心理的な負担の少ないところが良いだろう。入居者の意見を反映しないなら、理由の説明を求めるべき」と指摘した。

  金野センター長は「今回出た話し合いや要望については県にも伝える」と述べた。


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